「突然言葉を失った…」NASA宇宙飛行士を襲ったISSでの緊急事態! 無重力が引き起こす未知の“宇宙病”の恐怖

人類が宇宙を目指す道のりは、常に未知との戦いである。ロケットの爆発や隕石の衝突だけでなく、我々自身の「肉体」が引き起こすトラブルもまた、宇宙開発における最大の障壁の一つだ。
今年1月、国際宇宙ステーション(ISS)で前代未聞の医療トラブルが発生し、クルーが予定を早めて地球へ帰還するという異常事態が起きた。その原因となった宇宙飛行士本人が沈黙を破り、彼を襲った「謎の症状」について赤裸々に語った。
健康そのものだったベテラン飛行士の口を突然閉ざした“宇宙の病”とは何なのか?
夕食中に突然「言葉が消えた」
事件の中心人物は、59歳のマイク・フィンク氏。元空軍大佐であり、過去に何度も宇宙ミッションを経験し、通算宇宙滞在日数は549日(NASA歴代4位)を誇る超ベテラン宇宙飛行士だ。

2026年1月7日、彼と同僚のゼナ・カードマン飛行士は、翌日に控えた船外活動(スペースウォーク)の準備を終え、穏やかに夕食をとっていた。
しかしその時、フィンク氏の体に異変が起きる。
「全くの突然でした。信じられないほど一瞬の出来事でした」とフィンク氏はAP通信に語っている。
雷に打たれたかのように、彼は突如として「言葉を発すること(話すこと)」ができなくなってしまったのだ。痛みやその他の苦痛はなかったというが、声が出ないという恐怖は計り知れない。
「クルーは私が苦しんでいることにすぐに気づきました。ほんの数秒で全員が駆けつけてくれました」
脳卒中でも心筋梗塞でもない「謎の20分間」
声が出ない状態は約20分間続き、その後ゆっくりと回復していったという。
ISS内での超音波検査や、地球への緊急帰還後に受けた精密検査の結果、彼が脳卒中や心筋梗塞を起こした形跡はなく、脳の言語中枢にダメージを与えるような腫瘍や感染症、あるいは食べ物を喉に詰まらせた事実も確認されなかった。
「私が超健康体であったことは非常に幸運でした。だからこそ、この出来事は全員にとって大きな驚きだったのです」と彼は語る。
原因不明。現代の最高峰の医療チームが頭を抱えるこの症状について、フィンク氏自身は「ほぼ100%、宇宙環境(微小重力)に関連するものだと確信している」とNBCニュースに語っている。

長期滞在がもたらす「未知のバグ」
宇宙での微小重力環境は、人間の体に様々なバグを引き起こす。骨密度の低下や筋肉の萎縮だけでなく、体液が上半身に集まることで眼球の形が変わったり、脳圧が変化したりすることが知られている。
フィンク氏は今回のミッションですでに5ヶ月半を宇宙で過ごしていた。彼の体に蓄積された「無重力ストレス」が、言語野のネットワークに一時的なショートを引き起こしたのだろうか。
NASAは現在、他の宇宙飛行士の過去の医療記録を洗い直し、似たような未報告の事例がないか調査を進めている。
フィンク氏が自ら名乗り出たのは、世間の憶測(エイリアンの呪いか!? など)を鎮めるためでもあるが、同時に「今後の宇宙探査において、無重力が人体に与える未知のリスクを共有し、対策を練るため」だという。
イーロン・マスクが火星移住を声高に叫ぶ時代だが、我々の肉体はまだ地球の重力という「ゆりかご」から完全に自立できていないようだ。
宇宙の果てで突然言葉を失う恐怖――。人類が星の海を渡るためには、ロケットの性能以上に、自分自身の体という最大のミステリーを解き明かす必要がありそうだ。
参考:IFLScience、The Debrief、ほか
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2024.10.02 20:00心霊「突然言葉を失った…」NASA宇宙飛行士を襲ったISSでの緊急事態! 無重力が引き起こす未知の“宇宙病”の恐怖のページです。トラブル、宇宙飛行士、ISSなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで