【怪談イベント】関西と関東の最恐怪談師が赤坂に初集結!(関西)竹内義和+田中俊行+プロ猿ファー・ゴル(関東)ありがとうぁみ+大島てる

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――関西サブカル界のレジェンドであり、怪談師の竹内義和が初寄稿! 2月23日赤坂会館にて怪談イベント開催、詳細リンクはこちら

 僕が小学生の頃、毎年夏になると映画館では決まって怪談映画が上映されていました。僕が住んでいた和歌山市内の小さな町にも沢山の劇場があり、あちこちの電信柱や板塀に「四谷怪談」や「亡霊怪猫屋敷」といった恐ろしいタイトルの毒々しい絵柄のポスターが貼られていたものです。

 怖がりだった小学生の僕は、そんなポスターを見ると、目を閉じたり、その場所から逃げるようにダッシュしたりしてました。本当に怖がりだったのです。それでいて、化け猫や幽霊といったあやかしのものには興味があり、放課後に図書館に入り浸って怖い昔話が載った本とかを熱心に読んだりする子でしたね。だから、脳内に怖いお話が次々に蓄積されて、より怖がりになるという繰り返しでした。中学生になっても、怖がりのくせに怖いもの好きの性格は変わりませんでした。

 ただ、大人に近づくにつれて、「怖い」と感じるものの方向性が変わってきたのです。

 それまでは、幽霊や怪物といった化け物的な非現実のものを「恐怖」の対象にしていたのですが、中学の頃には実録の、つまり「本当にあった」リアル怪談にこそ「本物の恐怖」が存在することに気付き始めたのです。

 僕にとっての実録怪談の初体験は、雑誌の特集記事でした。「ぼくら」とか「少年ブック」とかの月刊誌に、夏になると「私は幽霊を見た」みたいなタイトルで実録怪談が特集されていたのです。防空壕跡に現れる防空頭巾の女の幽霊や、引っ越した家で遭遇した亡霊の話等がドキュメントならではの生々しい文章で紹介されていたのです。

 映画の幽霊とは違い、現実の幽霊は人にとり憑いて呪い殺したり、超能力を駆使して暴れまわったりしません。暗がりに佇み、恨めしそうな目でこちらを見つめているだけ。実にさりげないのです。そこが逆に、僕の恐怖の琴線をいたく刺激したのです。どこか儚げな幽霊の佇まいが、何故かひたすら怖かったのですね。実録怪談は、こけおどしではない本物の怖さを僕に教えてくれたのでした。

 日本テレビ系のお昼のワイドショーで放送されていた特集コーナー「あなたの知らない世界」の中の怪奇体験の再現フィルムや、中岡俊哉の単行本「恐怖の心霊写真集」、そしてラジオの深夜放送で紹介される素人の心霊体験談などで実録怪談の真髄、怖さを全身に叩き込まれた僕は、高校生になると、その時の知識と自らの恐怖体験を友達に語り始めるようになります。それはおそらく、僕の中の怪談師としての資質が萌芽した瞬間だったのでしょう。何にしろ、人に怪談を語る快感に目覚めたのは確かでした。

 その時に気付いたのは、興味の強弱こそあれ、みんなが実録怪談を好んでいるということでした。「怖いもの見たさ」は、老若男女の共通項だったのです。

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