身体改造の第一人者「ケロッピー前田」ってクレイジーな人なの? 性器改造大会に参加、海外で縄文タトゥー展、ボディサスペンション実践…

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——ネッシーからボディハッキングまで、そう聞くと飛躍がありすぎるように感じますが、実はそれらは地続きだったんだ、ということを本を読んでいて感じました。

ケロッピー たとえば僕は子供の頃からカメラが大好きで、中学生のときは写真部にいたわけだけど、そのことがきっかけで写真家・荒木経惟を知るわけ。そこから、荒木さんが連載をしていた雑誌『写真時代』に夢中になって、大学卒業後、『写真時代』の版元である白夜書房に入社することになる。まあ、そういう意味でも地続きだよね。

■音楽からカウンターカルチャーへ

——ところでケロッピーさんが出版業界に入ろうと考え出したのはいつ頃からなんです?

ケロッピー 実際、僕らの高校時代にはいろいろと面白い雑誌があったから、かなり真剣に読み込んでました。それこそ『宝島』なんかは必ず発売日に買って、その日のうちに一字一句逃さず、まるで文字校正してるみたいに。そうしないと気がすまなかったんです。それくらい新しいカルチャーの情報に飢えてましたね。インターネット以前は、新しいカルチャーにかかわりたい人にとっては、まずは出版業界っていう選択があったんじゃないかな。

——そう言えば当時のケロッピーさんはバスケ部で、なおかつアフロヘアだったとか。相当にクレイジー高校生だったんじゃないですか?(笑)

ケロッピー 確かに、ちょっと変わった生徒だったと思いますよ。でも、アフロについては他にもパーマをかけていた先輩がいて、真似しただけともいえる。それでも、いくらか研究熱心なところもあったから、今みたいな仕事ができているんじゃないかな。そういう意味では、高校時代は音楽を通じて、海外のカウンターカルチャーについての知識を得ていました。その頃、音楽について、友達に勧められたとか、流行っているとか、そういう理由からではなく、自分の興味や感性でレコードを買って、一冊の本を読むように聴くようになっていましたね。

——具体的にはどういった音楽を聴かれてたんですか?

ケロッピー イギリスのインディーズ、ポストパンクとか、オルタナティブとか呼ばれるジャンルのものにハマってましたね。いわゆるロックというよりも、どちらかというとザラザラした雑音みたいな音楽が好きで、そういう音楽の背景を調べていくと、未来派やダダとかの現代アートの流れを汲んでることが分かってくる。そうするとそれを調べるためにまた図書館に行く。高校時代はその繰り返しでした。

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