来年も「モンサント」の殺人農薬が使用されまくるとレポートで判明! 特にアジア…この先何年も農業界のトップに

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モンサントの除草剤。「Wikipedia」より引用

 遺伝子組み換え種子(GM種子)をはじめ強力な除草剤や殺虫剤など、最先端の農業技術を抜きにしてもはや今日の農業は成り立たないともいえる。しかし、健康や環境への影響も甚大だ。

 トカナでも報じてきたように、ベトナム戦争の米企業「モンサント」の除草剤「ラウンドアップ」が重大な健康被害を引き起こしているとして世界中で問題視されている。同製品の使用でがんを発症したとして、モンサントを2016年に買収した独製薬会社「バイエル」は5万件以上の訴訟を抱え、何件もの訴訟で敗訴しており、被害者に8,500億円の支払いが検討されている案件もある。

 モンサント=バイエルはラウンドアップの安全性を訴えているが、世界中でその毒性が認知され始め、ドイツ、フランス、オランダ、イタリア、チェコ共和国など各国が同製品を段階的に禁止する措置を講じている。だが、こうした世界の動きに逆行するかのように、日本は2018年にラウンドアップの主成分であるグリホサートの残留農薬基準を大幅に緩和した。

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ラウンドアップによる水膨れ。画像は「Wikimedia Commons」より

 また、南米ブラジルでもバイエルは業績を伸ばしており、ブラジル経済ビジネス誌「ISTOE Dinheiro」(12月12日付)は、「バイエル:2020年好調、穀物の輸出増加、国内需要の激化」という見出しのニュースを報じている。EU各国がグリホサートの危険性に気付くなか、アジア・南米ではまだまだバイエルが業界を席巻しているようだ。

 農業系専門誌「CropLife」が今年行った農業関連小売会社へのアンケート調査によると、36%が「今後もグリホサートが使用され続ける」、53%が「他の製品が市場シェアを占める」と回答した。グリホサート離れが進んでいるとはいえ、36%はグリホサートの使用を容認している状況だ。さらに驚くべきは、「生産者がグリホサートを使用しなくなる」と回答したのがわずか2%だったことだ。つまり、世論はさておき、使用が禁止されない限り、生産者はグリホサートを使い続けると予想されているのだ。海外農業系ブログ「CropLife」(12月18日付)は、「この先何年も、グリホサートは農業の重要ツールであり続ける」と指摘している。

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