「人間の体は肉を食べるようにできていない」科学者断言 ヴィーガン増加は必然だった!?
また人間の身体はビタミンCを生産出来ず、特定の植物性食品のビタミンに大きく依存していることも要因の1つだ。結果として、肉には植物性食品にはない本質的なものは皆無だと博士は述べる。
またワリナー博士は、最も一般的で致命的な疾患(癌や心臓病など)の多くには、圧倒的な科学的証拠により、肉、卵、および乳製品が関与していると考えている。また牛乳を例にすると、地球上の多くの人々は乳糖不耐症であるのにも関わらず、離乳後に牛乳を飲む。他の動物の乳を飲むのは唯一、人間だけであることも指摘している。
カリフォルニアとフランスの研究者が実施した最近の研究では、肉のタンパク質は心臓病の急激なリスク増に関連しているのに対し、ナッツや種子由来のタンパク質は、人間の心臓に有益に働くという。
ほかにも植物性タンパク質の優秀さを表す様々な研究がある。
米コーネル大学の栄養生化学名誉教授であるコリン・キャンベル博士によるラットを使った実験では、食事に含まれる動物性タンパク質の量を変えるだけで、がん細胞の成長を“オン”にしたり“オフ”にすることができた。
また複数の研究により、植物ベースの食事に切り替えると、体内の炎症の指標であるC反応性タンパク質(CRP)のレベルが劇的に低下することも分かっている。
■増えるビーガン
このように多くの研究が、肉からタンパク質を摂る食生活の危険性を指し示す現在、欧米ではタンパク質の摂取を植物性食品から摂る人々、いわゆるビーガンや菜食主義者の人々が急増している。
英国では2006年には15万人だったビーガン(卵や乳製品を含む、動物性食品を摂取しない)が、現在では54万人まで増加、さらに52万人の菜食主義者(肉、魚を口にしないが、卵、乳製品は摂る人々)が、もっと動物由来の食品を減らしたいと考えている。
米国では、一般的な米国人はタンパク質最適量の1.5倍以上を摂取し、そのタンパク質のほとんどは動物由来であり、米国の人口の約40%が前糖尿病だと言われている。米国でも複数の研究により、赤肉および加工肉(ハム、ベーコン、干し肉等)および動物性タンパク質一般が2型糖尿病のリスクを高めることが示されている。
欧米ではビーガン・菜食主義者が急増しており、肉食は不健康だという事が常識となりつつある。大豆から出来た人工肉が台頭するのも、こういった理由からであろう。
とはいえ、これはあくまでも欧米の食生活を元にした研究結果であり、これをそのまま日本人に当てはめるのはやや性急であろう。
例えば、この研究では、「肉・魚」とひとくくりにされているが、肉や乳製品を大量に食べる人々と、日本人のように肉も魚も食べるが、豆腐、味噌など大豆から多くの植物性タンパク質を摂る食生活では、かなり違いがあるからだ。あえて「ビーガン」という旗をかざさなくても、日本人の食生活は、より「ビーガン」に近いのかもしれない。
参考:「Collective Evolution」、「Scientific American」、「Huffpost」ほか
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