もしも地球に「土星のようなリング」があったら何が起きる!? 文明やテクノロジーは激変… 想像図も公開される!
■複数の環
複数の環を持つ可能性もあるという。その鍵を握るのが「羊飼い衛星(shepherd moon)」だ。自身の重力によって環に影響を与え、その崩壊を防ぐ衛星である羊飼い衛星を複数持つことができれば、環のほうも複数存立させることができるという。
しかしながら米コロンビア大学の宇宙生物学者、カレブ・シャーフ氏によれば、地球が現在の大きさの月を持っている限りは、環を持つ可能性は低いという。現在の月と地球の間にできた環は崩壊しやすいということだ。
■環に落ちる地球の影
時間帯、季節、観察者が立っている緯度によっては、地球の影が環に落ちる場合がある。地球の影はその環の上で楕円形に見え、時間が経つにつれて移動するという。
春分と秋分の日には、ワシントンD.C.などの中緯度の地域では地球の影が最も長い楕円になり、赤道上ではまるで環が太陽を分割しているかのように世界の半分が暗くなるという。
そして逆に環の影が地球に落ちるケースもある。北半球の夏と南半球の冬の間、環は南半球に影を落とし、季節が変われば逆の現象となる。これによって冬は現在よりも寒くなる可能性もあるのだが、環が反射する太陽光によってそもそも現在よりも地球上に多くの光が届けられているので、どの程度気候が変動するのかはわからないということだ。
■文化、技術への影響
人類の文明は天体から多くの影響を与えられているので、環のある地球で繁栄する人類は現在の我々とは異なる神話や宗教、思想を持つことになりそうだ。
天文観測による測量や航海術は今とはまったく変わったものになり、その後派生する技術にさまざまな影響を及ぼすことになるだろう。場所によって環の見え方が変わることで、誰もが“地動説”を早期に実感できるようになるだろう。
さらに環に落ちる地球の影は巨大な宇宙時計としても機能する可能性があり、時間の概念に影響を及ぼしそうだ。
関連記事
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊もしも地球に「土星のようなリング」があったら何が起きる!? 文明やテクノロジーは激変… 想像図も公開される!のページです。月、地球、仲田しんじ、地動説、土星、天文学、環などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで