ブラックホールに吸い込まれても情報は失われず、抜け出せると判明! 理論物理学の超難問パラドックスついに解決!
■ブラックホールから抜け出すことができる
今年2月、米・カリフォルニア大学サンタバーバラ校のドナルド・マロルフとヘンリー・マックスフィールドは、新しいブラックホール計算によって暗示される非局所性を研究した。彼らは、相対性理論の対称性が一般的に想定されているよりもさらに広範な影響を及ぼし、時空にも与える可能性があることを突き止めた。
これによって時空は自然の根本的な要素ではなく、空間的または時間的ではないいくつかの根本的なメカニズムから現れるという多くの物理学者の予感が強まることになった。宇宙が最終的に非幾何学的であることを幾何学的に説明することになったのだ。
これらの新しい計算が精査に耐えると仮定すると、ブラックホール情報パラドックスの問題は幕引きとなる。ページ曲線を計算する方法が正確に示され、情報がブラックホールから抜け出すことが明らかになるのだ。
しかし、ブラックホールの意味を理解するという点では、これはせいぜい始まりの終わりであることを「Quanta Magazine」の記事の中で筆者のジョージ・マッサー氏は指摘している。情報が損なわれていないことはわかったが、どうやったら情報が得られるのかについては、まだまったく手のつけようがないからだ。
「これでページ曲線を計算できるようになりましたが、その意味はわかりません」とカリフォルニア大学バークレー校のラファエル・ブーソは言及している。
ブラックホールから抜け出すことができるかどうかを尋ねる宇宙飛行士に対して、物理学者は「もちろんです!」と自信を持って答えることができるようになったのだが、しかし現実に宇宙飛行士がそれを行う方法を尋ねれば「見当もつかない」と答えざるを得ない。ブラックホールの研究はまだ“一里塚”を過ぎたばかりのようである。
参考:「Wired」、「Quanta Magazine」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊ブラックホールに吸い込まれても情報は失われず、抜け出せると判明! 理論物理学の超難問パラドックスついに解決!のページです。仲田しんじ、ブラックホール、相対性理論、アインシュタイン、ホーキング博士などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで