狼に育てられた少年ダイナ・サニチャーの生涯 ― 「死ぬまで野生動物だった」男が唯一受け入れた人間の習慣とは!?
2021.10.02 10:00
唯一、彼が喜んで取り入れた人間の習慣は喫煙だった。彼はヘビースモーカーになり、1895年に36歳(推定)で結核で亡くなったといわれている。
キップリングの名作「オオカミ少年」主人公のモーグリは、その時の男の子からインスピレーションを得たものとも言われる。
インドでは、それまでにもヒョウ、鶏、犬、さらには鹿に「育てられた」野生の子供たちが発見されているという。これはおそらく親が養育放棄したり、ジャングルに捨てられた子供たちが、野生動物と生活を共にするようになったからだろう。
サニチャーの場合は孤児院に引き取られ、周囲の人間が「人間化」を試みたが、残っている写真をみると洋服も無理やり着せられたようで、人間との生活は窮屈なことばかりだったかもしれない。もしサニチャーが言葉を話せたら、人間との生活とジャングルでのオオカミとの生活のどちらを選んだであろうか。
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