物質を発火させる超能力「パイロキネシス」の実話集! 言葉で、息で、目で… “不審火”を生む少年少女たち
■病の回復後にパイロキネシスを獲得
パイロキネシスを発揮するサイキックの報告はまだまだ続く。
1891年には、カナダ・トロント近くの町で養子縁組した農家の家族と共に住んでいた14歳のジェニー・ブラムウェルのケースがある。
ある日、ジェニーは病に倒れ、ベッドである種のトランス状態に陥った。長い眠りから目が覚めたとき、ジェニーは天井を指差して「あれを見て!」と叫んだ。看病をしていた家族はその天井の一部分が燃えているのを目撃して慌てて火消しを図った。
翌週に快復したジェニーだったが、それからというものの、家具、壁、天井、衣類、さらには猫を含めて、ジェニーの周囲で発火現象が起こるようになったのだ。不審火が多発するようになったことで、不幸なことにジェニーは孤児院に戻されることになってしまったという後日談もある。
1895年には、ローダ・コルウェルという名前の16歳の少女の奇妙な話もある。
ニューヨーク・ブルックリンに住む少女の周囲では絶え間なく火事が起こっていたのだが、ついには自分たち家族の家が全焼する最悪の事態を迎えてしまった。しかもこの火事はこの時期に現場検証や防災などで多く集まっていた警察官と消防官の見ている前で起こったのだ。
目撃した警察は「私はそれを超自然的な手段以外の原因に帰することはできない」と結論づけるしかなかった。
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