11年間不眠の女性が苦しみを吐露! 急に涙が溢れ眠れぬ体に…=ベトナム

 ぐっすり眠ることは健康維持の基本であるが、なかなか寝つけなかったりすぐに目が覚めてしまったりと睡眠に問題を抱えている人も少なくない。ベトナムからはなんと眠れなくなってすでに11年が経つという女性の存在が報告されている――。

11年間一睡もしていない女性

 長い人生の中には眠れない夜も何度となくあるとは思うが、なんと11年以上も一睡もしていないという気の毒な女性がいるのだ。

 ベトナム・クアンガイ在住のトラン・ティ・ルーさん(36歳)は11年以上、一晩も眠れていないという。 彼女の話はSNS上で広範な議論を引き起こし、多くの人が同情しつつもその中には心無い疑惑の声もあった。

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トラン・ティ・ルーさん 「Oddity Central」の記事より

 母であり幼稚園職員であるルーさんは11年以上になる不眠症の始まりは不可解な号泣からだったと語った。

 理由もなく涙が彼女の目から流れはじめ、嗚咽が止まらなくなった。横になって目を閉じようとしても涙は溢れ続け、泣き声はやがて止まったものの、それ以降、眠りにつくことができなくなったのだ。

 この時以来、どんなに頑張ってもルーさんはもう寝落ちすることができなくなった。彼女の身体は疲れまぶたも重くなっているものの、精神は完全に覚醒していているのである。過去11年間、夫と子供たちが寝ている間、ベッドで横になって目を閉じ、長い夜をやり過ごすことしかできないでいる。

「私が11年間眠れなかったという話は真実であり、“いいね!”や“再生回数”を稼ぐためにでっちあげられたものでも、脚色されたものでもありません!」とルーさんは一部から寄せられる疑惑の声に反論する。

 眠れなくなる前のルーさんの顔はピンク色を帯びた美白肌だったのだが、今では目の周りにクマがあり、顔色もくすんでいるという。

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画像は「Pixabay」より

安眠できる日が来るのはいつか

 その一方で「夫は私にたくさんの勇気を与えてくれました」とルーさんは献身的な夫に感謝している。

「毎晩、彼は私に、落ち着いて目を閉じて寝るようにアドバイスしてくれます。しかし私には眠ることができません。彼が寝ている間、私はなぜ全く眠れないのか疑問に思い病院に行ってみることにしました」(ルーさん)

 その後、ルーさんは検査のためにクアンガイ省精神病院を訪れ、医師は彼女が重度の不眠症であると診断したという。

 医師はルーさんに薬を処方し、それを飲むと副作用で歩くことができないほど足が痛くなったにもかかわらず、どうしても眠りたくてしばらく投薬を続けた。しかしその薬は法外に高価で、副作用も我慢できなくなっため、数カ月後には服用を中止せざるを得なくなったという。

 ルーさんの隣人は10年前に初めてルーさんから不眠症について打ち明けられ、それ以来ずっとそのことについて話を聞かされていると語った。長いつき合いであるというこの隣人の女性はルーさんが真実を語っていることに何の疑いも持っていない。

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画像は「Unsplash」より

 ベトナム人の不眠症患者である彼女は、自分の症状について前向きな姿勢を保っているが、関節の痛みや腹痛などの多くの健康上の問題を抱えており、これらの症状は慢性的な睡眠不足に関連しているのではないかと考えているという。しかしルーさんはいつか再び普通の人のように眠れるようになるという望みを捨ててはいない。ルーさんにぐっすりと安眠できる日がすぐにでもやって来ることを願うばかりだ。

参考:「Oddity Central」ほか

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文=仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター @nakata66shinji

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