米国防総省UFO調査オフィス(AARO)の責任者、わずか1年半で辞任へ!背後に内部告発者との対立か?

画像は「Getty Images」より

 アメリカ国防総省のUFO調査オフィスこと全領域異常解決オフィス(AARO)の長官であるショーン・カークパトリック氏が12月で辞任することを発表した。カークパトリック氏の後任は、現在副所長を勤めるティム・フィリップス氏となる。

 カークパトリック氏は今から1年半前、設立間もないAAROの長官に任命された。これにより、彼は自身の引退を延期していたという。カークパトリック氏は退任について「異動する準備はできている。やると言ったことはすべてやり遂げた」とコメントしているが、それを踏まえても彼の引退は電撃的であり、正確なところが明らかになっていない。そのため、一体どんな理由や事情があって彼の早期退任に至ったのか様々な憶測が飛び交っている。

 理由の一つとして考えられているのが、カークパトリック氏と内部告発者のデイヴィッド・グルシュ氏との対立だ。グルシュ氏はかつて米軍の情報部門のトップにいた人物でもあり、AAROの前身になった米軍のUFO調査部門「未確認航空現象タスクフォース」でも高位にいた人物だ。グルシュ氏は今年に入って「アメリカ政府は長きに渡って『人間以外に起源を持つ、ほぼ無傷の乗り物』を所有している」という驚くべき内部告発を行って話題になった。

 彼の主張は大きな注目を集め、アメリカ議会でUFOに関する公聴会が行なわれるまでに至ったが、カークパトリック氏は「AAROは、非人類技術のリバース・エンジニアリング計画の申し立てを裏付ける、信頼できる証拠をまだ見つけていない」とグルシュ氏の主張を真っ向から否定。また過去には「AAROが立ち上がり、私が長官になって以来、グルシュ氏は私たちに会いに来ず、何の情報も提供していません」と発言していた。だが、この対立がカークパトリックの退任決定理由にどこまで関係があったのかは不明となっている。

 彼の退任については惜しむ声も多く、「カークパトリック氏は、アメリカ国民に誠実に奉仕しながら、未知なるものを説明するという信じられないほど困難な任務に取り組んできた。UAPに関する米国議会と米国民との透明性へのコミットメントは、AAROがその使命を継続する中で、国防省が受け継ぐべき遺産である」とキャスリーン・ヒックス国防副長官は労いの言葉を述べている。

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文=飯山俊樹(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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