【未解決】4歳児が突然森に“吸い込まれるように”消えた「カート・ニュートン失踪事件」とは…三輪車、目撃証言… 何もかもが謎
さっきまでそこで元気に遊んでいた4歳の男の子が謎の失踪を遂げた――。1975年に米メイン州で起きた「カート・ニュートン失踪事件」である。

■三輪車をこいでキャンプ場を離れた4歳児
甘えん坊の幼い息子はいったいどこへ行ってしまったのか――。45年前に起きた我が子の失踪事件に両親は今も心の整理がつかない。なぜ家族のもとを離れたのか。どこへ行こうとしたのか。生きているなら今どうしているのか……。
1975年8月31日、米メイン州マンチェスター在住のロン・ニュートン一家は、カナダ国境に近い地元のキャンプ場へ出かけた。家族はロンの妻のジル、娘のキンバリー(6歳)、息子のカート(4歳)の4人である。
今回のキャンプは最近購入した中古のキャンピングトレーラーを試してみる目的もあった。一足先にキャンプ地に向かった一家であったが、後から仲のよい3組の家族が合流する手はずにもなっていた。
無事にキャンプ場に着いた一家は近くの川で釣りをしたり、絶景スポットまでハイキングをしたりとさっそくアウトドアを満喫した。車には娘の自転車と、息子のために買ったばかりの赤い三輪車を載せてきており、子どもたちはテントの周囲で嬉々として乗り回していた。
友人の家族が到着してからは、夜にキャンプファイヤーを囲んで夕食などの楽しいひと時を一緒に過ごした。ニュートン家の少しばかり遅い夏休みは予想していた以上に充実したものになっていた。この夜のキャンプファイヤーまでは……。
翌9月1日、家族で朝食を取ったところで、母親のジルは子どもたちの服を洗濯するためにキャンプ場の洗い場へ向かい、父親のロンは昨夜のキャンプファイヤーで薪が減っていたので、午前10時頃に車で近くの伐採道路(木材を切り出すための山道)に向かった。
この少しの間、テントは子どもたちだけの状態になったのだ。
近くのテントにいた友人家族の一人が窓から外を見た時、三輪車に乗って遊んでいるカートの姿を見かけたのだが、まるで今しがた出て行った父親の車の後を追うかのように道路に降りて三輪車をこいでどんどん先に進んで行く様子だったという。小さい子どもが1人でキャンプ場を離れるのはやや不自然であったが、家族の中で何らかの理由があってのことだろうと思ったという。
後の捜査によって、隣接するキャンプ場にいたルー・エレン・ハンソンという少女が、三輪車で山道を走る小さい男の子を見たという証言が取れた。そしてこれを最後に、金輪際誰もカートの姿を見ることはなかったのだ。

■過去最大規模の捜索が行われる
ジルはわずか10分ほどで洗濯から戻ってきた。カートがいないことはわかったが、夫の車に乗って一緒に出かけたのだろうと、この時は何の疑問も抱かなかった。
しかし当然ながら夫のロンは薪を積んだ車を一人で運転して帰ってきたので、ジルは驚くしかなかった。家族はここでカートが行方不明になっていることを理解する。
カートはシャイな子で、いつも母親のそばから離れず、普段は自宅周辺から出ることもなかったので、この単独行動は両親には考えられないことであった。母親のジルの視界には常にカートがいたのである。
夫妻は慌てて周囲の人々にカートを見なかったかどうかを尋ね歩いたのだが、その過程でキャンプ場の管理人であるジャック・ハンソンと接触することになる。ジャック・ハンソンは前出の最後の目撃者であるルー・エレン・ハンソンの父親である。
ハンソンは少し離れたキャンプ場のゴミ集積所の付近に、また新品の三輪車が放置されていることを夫妻に告げ、その場所に夫妻を案内した。
まぎれもなくカートの三輪車であった。何か用事があってここに停めただけで、すぐにでも持ち主が戻ってくるかのような佇まいであった。しかしカートはいつまでたってもここには戻ってこない。そしてほどなくして、メイン州で過去最大規模の捜索活動が行われたのである。
数百人のボランティアが動員され、ヘリコプターで空からの捜索も行われた。高性能の熱検知器と大音量の拡声器が用意され、優秀な追跡犬も参加するといった大掛かりな徹底的な捜索が行われたのだが、カートの行動を示す手掛かりすら得られなかった。
地元メディアはすぐにこの事件を報じ、付近の住民には目撃証言を求めるチラシも配布された。
時間がたつほどに天候が悪化し、捜索は徐々に困難になっていった。追跡犬のブラッドハウンドもお手上げで、付近を堂々巡りするしかなかった。カートがまさに“蒸発”してしまったかのような失踪事件で、主任調査官の1人であるデュアン・ルイスも頭を抱えていた。
「人類の歴史の中で時々、私たちには理解できない信じられないことが起こります。私たちは彼を見つけるはずでしたが、それができませんでした」(デュアン・ルイス)
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