寝る前のチーズは悪夢のもと…? ついに決着か、恐怖の実験結果が明らかに

「夜中にチーズを食べると悪夢を見る」――。海外では古くからささやかれているこの言い伝え、日本でもまことしやかに語られることがある。あなたも一度は耳にしたことがあるかもしれない。果たして、これは単なる迷信か、それとも科学的な根拠があるのか。この長年の議論に、ついに終止符を打つかもしれない衝撃的な研究結果が発表された。
悪夢を見る確率は93%増!チーズが招いた恐怖の夜
この興味深い実験を行ったのは、イギリスの高級睡眠ブランド「The Odd Company」。30人の参加者に協力を仰ぎ、4夜にわたって人気のチーズ4種(ブリー、チェダー、スティルトン、モッツァレラ)を30gずつ食べてもらうという、チーズ好きにはたまらない(?)研究だ。
しかし、その結果は恐ろしいものだった。寝る前にチーズを食べた参加者は、食べなかった時と比べて悪夢を見る可能性が実に93%も増加したのだ。
報告された悪夢の内容も、実に生々しくストレスフル。「パートナーに浮気される」「元恋人にばったり遭遇する」「誕生日に忘れられる」「友達が空飛ぶロボットに襲われる」、さらには「サルサ教室で先生に叱られる」など、リアルで不快な夢ばかり。さらに、参加者の半数は睡眠時間が平均で1時間7分も減少したというから、心身ともに休まらない夜を過ごしたようだ。
1位は「ブリーチーズ」だった
今回の実験では、チーズの種類によって悪夢を見る確率に差が出ることも明らかになった。悪夢の引き金になりやすかったチーズのランキングは、以下の通りだ。
1位:ブリー (68%)
2位:スティルトン (63%)
3位:チェダー (56%)
4位:モッツァレラ (40%)
なんと、クリーミーで人気の高いブリーチーズが、悪夢を見る確率68%で堂々の1位に。一方、フレッシュなモッツァレラは40%と、最も“安全”なチーズという結果になった。この差は一体どこから来るのだろうか。

なぜチーズは悪夢を呼ぶのか?専門家が語る3つの犯人
栄養士のアミー・アレクサンダー氏は、チーズが悪夢を誘発する理由として、主に3つの要因を指摘する。
■消化への負担
チーズに含まれる脂肪やタンパク質は消化に時間がかかり、体温を上昇させる。夜中に消化器系が活発に働いていると、体は深い休息状態に入れず、眠りが浅くなってしまう。
■睡眠物質「トリプトファン」
チーズには、睡眠に関わる神経伝達物質(セロトニンやメラトニン)の元となるアミノ酸「トリプトファン」が含まれる。これがセロトニンのレベルを高め、鮮明な夢を見るREM(レム)睡眠に影響を与える可能性がある。
■覚醒物質「チラミン」
これが最大の犯人かもしれない。特に熟成チーズに多く含まれる「チラミン」という物質は、心臓や脳の活動を活発にする刺激物質「ノルエピネフリン」の放出を促す。これにより夢がより強烈になったり、悪夢を記憶しやすくなったりするのだ。
ブリーやチェダー、ブルーチーズの一種であるスティルトンは熟成期間が長く、チラミンが豊富だ。一方、モッツァレラは熟成させないフレッシュチーズのため、チラミンの含有量が極めて低い。これが、ランキングの結果に直結していると考えられる。

議論はまだ終わらない?チーズ好きへのアドバイス
ではチーズ好きはどうすればいいのか。研究チームは「チーズを楽しむなら、就寝の2〜4時間前までに済ませることをお勧めします」とアドバイスする。
しかし、話はそう単純ではない。実は過去に英国チーズ委員会が行った研究では「チーズはむしろ快眠を助ける」という真逆の結果が出ているのだ。その研究では、悪夢を見た参加者は一人もいなかったという。
今回の研究結果は、古くからの言い伝えを裏付ける衝撃的なものだった。しかし、反論も存在する以上、チーズと悪夢をめぐる議論は、まだしばらく続くのかもしれない。今夜、あなたが食べる一切れのチーズが、どんな夢を運んでくるかは、あなた自身で確かめてみるしかなさそうだ。
参考:Daily Mail Online、ほか
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2024.10.02 20:00心霊寝る前のチーズは悪夢のもと…? ついに決着か、恐怖の実験結果が明らかにのページです。悪夢、チーズなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで