愛犬の心の声が聞けるAI翻訳首輪「ドリトル」予想外のカオスに・・・

AIが人間の仕事を次々と奪っていく現代だが、ついに「犬の通訳」にまで手を出したようだ。
「94.6%の精度で犬や猫の鳴き声をリアルタイム翻訳する」という、中国のテック企業が開発したAI首輪『ドリトル』。まるでSF映画のガジェットだが、本当に我々は愛犬と会話ができる時代に突入したのだろうか?
犬の鳴き声を人間の言葉に翻訳するという、まるで夢のような「AI犬用首輪」が市場に登場し話題となっている。開発元の中国テック企業Pettichat社は、「犬と猫の両方で94.6%のリアルタイム翻訳を実現する」と豪語している。
本当にワンちゃんたちと会話ができるのか? イギリスの大衆紙『Daily Star』の記者が、この「ドリトル(Doolittle)」と呼ばれる首輪を独自に入手し、パグのロビン君(4歳)を実験台にして実際に検証を行ったようだ。
「動きたくない!」と叫びながら走り回る犬

飼い主のシーシーさんによれば、実験台となったロビン君は「おやつが大好きで、ドアが嫌いで、ゴミ袋を極端に怖がる」性格だという。果たしてAI翻訳機はこの性格を正確に読み取れるのだろうか。
首輪を装着された直後、新しいテクノロジーに戸惑ったのか、ロビン君はさっそく鳴き声を上げた。するとAIはこう翻訳したという。
「ロビンは今、動きたくない!」
しかしその瞬間、ロビン君は楽しそうに部屋中を猛ダッシュで走り回っていたというから、見事なまでの言行不一致である。Daily Starの記者もさぞや戸惑ったことだろう。
「あの美味しいフワフワしたやつをくれ!」
ようやくロビン君が落ち着きを取り戻すと、AI首輪は少しだけそれらしい言葉を紡ぎ始めた。
「シーシー、こっちに来てあの新しい『アレ』を見てよ!」
この『アレ』が首輪のことなのか、それとも見慣れないカメラマンのことなのかは不明だが、少なくとも状況には合っているように思える。
そしてロビン君の興味は、いよいよ核心(食べ物)へと移った。
「あの美味しい、フワフワした良いやつを持ってきて! シーシーの手に寄りかからせて!」
「美味しいフワフワしたやつ」が具体的に何を指しているのかは、飼い主にも記者にも分からなかったようだが、とりあえずおやつをあげるとロビン君はご満悦だったようだ。

現実はまだSF映画のようにはいかない?
Daily Starの検証記事は、愛犬との深い対話を期待してこのガジェットを買うのは「期待しすぎないほうがいい」と結論づけている。
記者の報告によれば、AIが翻訳してくれたのはロビン君の鳴き声の「わずか5%程度」に過ぎず、その多くも状況と噛み合っていなかった。床で大人しく寝そべっている時に「走れ! 走れ! あれを追いかけろ!」と翻訳されるなど、AIの幻聴(ハルシネーション)を疑うような誤訳も多発したという。
犬語翻訳機といえば、かつて日本でも「バウリンガル」というおもちゃが一世を風靡したことを思い出す読者もいるだろう。あれから20年以上が経ち、AIという最新テクノロジーが投入されても、まだ犬の心の中は完全には解明されていないようだ。
「94%の精度」という謳い文句とは裏腹に、いまのところAIによる犬語翻訳は「見掛け倒しのおもちゃ」レベルと言わざるを得ない。愛犬の本当の気持ちを知りたいなら、彼らの尻尾の振り方や瞳の奥を見つめる「昔ながらの愛情と観察」の方が、どんな最新テクノロジーよりも確実なコミュニケーション手段なのかもしれない。
Daily Star、ほか
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2024.10.02 20:00心霊愛犬の心の声が聞けるAI翻訳首輪「ドリトル」予想外のカオスに・・・のページです。犬、翻訳、首輪、AIなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで