青い球体に触れられた妻が難病に —— アメリカ国防情報局が本気で調査した「スキンウォーカー牧場」恐怖の記録

アメリカ・ユタ州の片田舎に、免疫学者や物理学者が最新機材を持ち込んでもなお「解明不能」の烙印を押した土地がある。
牛が忽然と姿を消し、発光する球体が飛び交い、正体不明の巨大生物が闇から這い出る——。
TOCANAでもこれまでたびたび取り上げてきたスキンウォーカー牧場だ。数々の怪現象が報告される一方、この地は都市伝説の舞台にとどまらず、実際にアメリカ政府関係者や科学者らによる本格的な調査が行われてきたことでも知られている。
そしてこの地を本気で調べていたのは、ほかならぬアメリカ国防総省の情報機関だった。当時の調査責任者が、内部で起きた事態を語っている。
経営破綻に追い込まれた一家と、消えた牛たち
この牧場が「普通ではない」と知られたのは、前所有者ゴーマン一家の悲劇からだった。
一家は約80頭の高級アンガス牛を飼育していたが、所有していた約2年の間に12頭が損壊した状態で見つかり、さらに同数が跡形もなく消え失せたという。経営は破綻に追い込まれ、家族は夜になると全員が一部屋に固まって眠るほど怯えていたと伝えられる。
1996年8月にこの土地を買い取ったのが、実業家ロバート・ビゲロー氏だ。彼は約1ヶ月で物理学者や獣医病理学者らを配備して本格調査に乗り出したが、免疫学者コラム・ケラー博士のチームをもってしても異変は止まらず、”おとり”に放した30頭のうち数頭が、やはり同じように損壊・失踪したという。

犬を殺した「青い球体」と、国防情報局を襲った”感染”
牧場でとりわけ頻繁に目撃されたのが、発光する球体(オーブ)だ。白い球体は偵察ドローンのように木々の間を音もなく移動したが、より不気味なのは青い球体だった。ケラー博士によれば、この青い光はゴーマン家の飼い犬3匹を死なせたとされる。
事態がさらに深刻化したのは、2008年から2010年に国防情報局(DIA)が資金を出した政府プログラム「OSAP」の期間だ。現地に派遣された実戦経験豊富なDIA職員5名が、全員そろって強い恐怖の異常体験に見舞われたという。
しかも異変は牧場を離れても止まらなかった。職員たちは帰宅後、自宅で人型の影を見たり、ワインボトルがひとりでに飛ぶといった怪奇現象に悩まされたという。ある職員の妻は、帰宅後に青い球体に肩をかすめられ、翌日から体調を崩し、最終的に自己免疫疾患の橋本病と診断されたとされる。
ケラー博士は、この現象がまるで伝染病のように「体験者から家族、さらに近隣住民へ」と伝播する特徴を持つと指摘する。いわゆる”ヒッチハイカー効果”だ。土地に縛られた怪異ではなく、人に憑いて連れ帰られる何か——そう考えると背筋が寒くなる話だ。
トゲのある背中の生物と、光のトンネルから這い出た人型
牧場ではUMA、なかでもビッグフットの目撃も複数回あった。
ケラー博士自身も深夜、ビゲロー氏や女性調査員とともに、大きなビーバーのような姿で背中にトゲを持つ生物が至近距離を無音で通り過ぎるのを目撃している。その瞬間、昆虫の鳴き声まで含めた周囲の音がぷつりと消えた。UFO遭遇時などに報告される、いわゆる”オズ効果”だ。追跡したが、足跡ひとつ残っていなかった。
さらに奇妙なのが、光のトンネルの一件だ。ある夜、暗視ゴーグルを装着した調査員には、膨らむ黄色い光が奥行きのある3次元のトンネルのように見え、中を何かが這い寄ってきたという。やがて身長2m弱の黒い人型の生物がトンネルから這い出し、闇に溶けて消えた。
一方、ゴーグルを持たないもう1人には光が広がる様子しか見えず、現場には硫黄の匂いだけが残った。複数の職員が同じ光を観察した際には全員が異なる形を報告しており、人間の知覚そのものが操られた可能性さえ指摘されている。

27ヶ月で幕を閉じた極秘プログラムが残したもの
これほどの異常が積み重なりながら、科学的な「決定的証拠」は最後まで得られなかった。ビッグフットの毛髪とされる104のサンプルのDNA解析が試みられたこともあるが、ケラー博士は再現性が担保されていないとして、結果を鵜呑みにしない慎重な立場を取る。
OSAPは当初5年計画だったとされるが、UFO現象への関与が職員のキャリアを傷つけかねないという政治的懸念などから、わずか27ヶ月で打ち切られた。この調査が公になったのは2017年12月、ニューヨーク・タイムズ紙が国防総省の秘密プログラム「AATIP」の存在をスクープしたときだ。
現在もスキンウォーカー牧場では調査が続いており、現地での最新の検証を追うテレビ番組『スキンウォーカー牧場の超常現象(The Secret of Skinwalker Ranch)』では、新たなセンサーやドローン、レーザー測定など最新機器を用いた実験が継続的に行われている。番組内でも説明の難しい現象がたびたび報告されており、この土地の謎はいまだ終わっていない。
牧場で起きたことが超常現象なのか、未知の自然現象なのか、あるいは知覚が生んだ幻なのか——答えはいまだ出ていない。だが、実戦経験を積んだ情報機関の職員たちが震え上がり、家庭にまで異変を持ち帰った事実の重みは、そう簡単に笑い飛ばせるものではない。ユタの荒野に潜む「何か」は、観測する者に牙を剥く。その一点だけは確からしい。

参考:YouTube、ほか
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