雪原のエイリアン遺体の正体は「パン生地」だった!? UFO界隈を15年間も欺き続けるロシアの学生が作った“悪ふざけ”

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画像は「X」より

 雪原に横たわる小さな灰色の遺体。地球外生命体の”物的証拠”としてSNSで拡散される、ある映像がある。

 だが実はこの映像、撮影されたのは15年も前のことだ。にもかかわらず数年おきに「最新の発見」として蘇り、そのたびにUFO界隈をざわつかせている。

2011年ロシア、雪原で発見された”謎の遺体”

 問題の映像が最初に姿を現したのは2011年4月のことだ。舞台はロシア南部ブリヤート共和国、カメンスク近郊の雪深い森だった。

 二人の男性が木の根元で雪に埋もれた小さな遺体を発見する様子が撮影されている。灰色の肌に大きな頭部——いかにも”グレイ型”宇宙人を思わせる姿だった。

 映像を撮影したのは、当時18歳のティムール・ヒラル氏と19歳のキリル・ヴラソフ氏という二人の学生だったことが後に判明する。両者は当局に対し、これが自作の悪ふざけだったと認めている。

 使われた”遺体”の正体は、パン生地を成形し、その上に鶏の皮をかぶせたものだったという。

懐疑派記者が見抜いた”できすぎた”演出の数々

 この映像に対しては、当時から専門家による検証が行われていた。米CBSニュースで活動する懐疑論専門のジャーナリスト、ベンジャミン・ラドフォード氏は、2011年の時点で複数の不自然な点を指摘している。

 まず冒頭のパノラマ撮影が、いかにも意図的に構図を整えたもののように見えること。さらに撮影中、発見者である二人が笑いをこらえきれない様子を見せていたことも挙げられている。

 現場には墜落機体の痕跡も、衝撃で乱れた地面の跡も一切見当たらなかった。もし本当に何かが空から落下したのであれば、周囲にはそれ相応の爪痕が残るはずだ。

ラドフォード氏の分析は、この映像が仕組まれたものである可能性を強く裏付けるものだった。

なぜ「今」また蘇るのか——透明性が問われる瞬間を狙う亡霊映像

 ここまでなら、よくある悪ふざけ動画のひとつで済む話かもしれない。だが著述家のジョセップ・ギハロ氏は、この映像の”再生パターン”に注目している。

 彼の指摘によれば、この動画は政府機関や研究者によるUFO・UAP関連の注目度が高まるタイミングを狙うかのように、繰り返し表舞台に舞い戻ってくるという。

 2023年10月には、研究者ハイメ・マウサン氏がナスカのミイラを公開した直後に再拡散した。そして2026年の現在、アメリカ政府による機密解除やフランスでのUFO国際会議が話題を呼ぶ中、この”15年前のゾンビ映像”は再び息を吹き返している。

 皮肉なのは、この映像が暴かれるたびに割を食うのが、悪意なく拡散しただけの一般ユーザーだという点だ。パン生地と鶏の皮によるトリックが、UFO現象全体を安っぽい悪ふざけの色に染めてしまう。

 各国政府がUAP情報の公開に動き出している今だからこそ、本物の兆候と使い古された偽情報を見分ける目が試されている。15年経っても死に切れないこの映像は、そのことを何度でも思い出させにやってくるのだ。

参考:Espacio Misterio、ほか

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