【衝撃】生放送でAI女優が突然フリーズ、中国語でまくし立て始めた… 笑顔のまま暴走した”一世一代の名演”

「彼女」がアカデミー賞に呼ばれる日は、当分来そうにない。だがその日の生放送で見せた”演技”だけは、間違いなく一世一代のものだった。
ハリウッド進出を売り込み中のAI生成の”女優”ティリー・ノーウッドが、英国の番組に出演中、突然フリーズしたかと思うと中国語でまくし立て始めたのだ。
スタジオにいたのは英語圏の人間2人だけ。全員が、笑顔のまま暴走するAIに置き去りにされた。
「みんなデジタル・ツインで、つまりハイブリッド制作というのは……」
舞台は、英国の政治コメンテーター、ピアーズ・モーガンによるインタビューだった。画面に映るノーウッドは、カメラの中心からわずかにずれた一点を見つめ続ける独特の視線と、貼り付いたような微笑みをたたえている。
同席していた俳優のトム・コンティが、ノーウッドの出演作に登場する他の俳優は生身の人間なのか、それともAIなのかと尋ねた。だが1回目、ノーウッドは質問の意図を捉えきれなかったのか、要領を得ない答えを返す。コンティが同じ質問を繰り返した。
すると彼女は、共演者は全員自分と同じデジタル・ツインであり、これはハイブリッドな制作手法で、つまり——と説明を始めたところで、ぴたりと言葉を止めた。笑顔はそのままだ。
そして一拍も置かず、中国語で滔々とまくし立て始めた。
モーガンもコンティも唖然とするなか、AIはしばらく勢いよく喋り続け、最終的に発言を打ち切られた。なぜ脈絡もなく中国語を話し出したのかと問われたノーウッドは、ちょっとした不具合が出たようだと詫び、ときどき配線が混線してしまうのだと釈明したという。
英語話者を相手にしていて、どれくらいの頻度で中国語になるのかと重ねて追及されると、そんなに頻繁ではない、自分にとっても予想外の変化球だった、という趣旨の返答をしている。
EXCLUSIVE: AI actress Tilly Norwood glitches and starts speaking CHINESE during her interview with Piers Morgan and real-life actor Tom Conti…
— Piers Morgan Uncensored (@PiersUncensored) September 18, 2026
Watch the full interview at 7pm (BST)👇
📺 https://t.co/1nTb79BH8D@piersmorgan | @TillyNorwoodX pic.twitter.com/DDkveWvVzz
CNNからSky Newsまで、続いていた”ヨイショ取材”の連打
間の悪いことに、この事故は絶好調のメディア攻勢の真っ只中で起きた。
ノーウッド——正確には彼女を生み出した制作会社パーティクル6プロダクションズは、このところ露出攻勢をかけていた。前週にはCNNがインタビューを公開したが、批判精神を欠いた提灯記事だと広く揶揄された。さらにNBC、CBS、Sky Newsが、いずれも追及の緩い取材を続けざまに並べた。
ハリウッドではAIの浸透が俳優やスタッフの仕事を脅かすとして警戒が強まっている。にもかかわらず、大手メディアは「AIタレント」を新人女優のように扱い、話題性ごと持ち上げていた。その積み上げが、たった数十秒の混線で足元から崩れた格好だ。編集の効かない生放送でだけボロが出た、という点が実に皮肉である。
「オール・ライブズ・マター」と、環境にやさしいAI映画
もっとも、ノーウッドの失態はこれが初めてではない。今回のものが最も恥ずかしい部類だった、というだけの話だ。
テクノロジー誌のインタビューでは、AI生成映画は環境に優しいという趣旨の主張を展開していた。膨大な電力を食うデータセンターの存在を思えば、首をかしげる向きも多いだろう。
さらに別の場面では、「ブラック・ライブズ・マター」について問われた際に「オール・ライブズ・マター」と返答し、物議を醸した。後者のスローガンは、マイノリティが直面する構造的な問題の指摘をかわす文脈で使われることがあるとして、批判を受けてきた経緯がある。
今回の中国語暴走を受け、AI生成の”才能”を無批判に持ち上げてきたメディアの姿勢には、あらためて厳しい視線が向けられている。ハリウッドがAIとの距離感を決めかねている最中に、当のAIが自ら”答え”を出してしまった形とも言える。
それでも、あの数秒間には妙な引力がある。完璧に微笑み続ける人工の女優が、制御を一瞬だけ失って、誰も頼んでいない言語を吐き出す。あれは単なるバグだったのか、それとも作り込まれたペルソナの裏で動いている”素の機械”の地声だったのか。
台本のないあの一瞬こそ、ティリー・ノーウッド最高の名演だったのかもしれない。
参考:Futurism、ほか
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