2人目の職員も原因不明の肺炎!? WHOが異例の公開要請でロシアに説明を迫るシベリアのペスト疑惑、トランプ氏は生物兵器説を否定

シベリアのペスト疑惑が、ついに国際政治の舞台に上がった。
イルクーツクの対ペスト研究所で28歳の検査助手ダリア・シピロワさんが急死し、約200人の接触者が観察下に置かれた問題。ロシア当局は「原因不明の肺炎」としてペストを否定してきたが、英国の専門家からはコロナ初期の中国と重なるとの警鐘も上がっていた。
そこへ新たに飛び込んできたのが、同じ研究所の別の職員も原因不明の肺炎にかかったという報道だ。この一報をめぐり、WHO、ロシア、米国の駆け引きが始まっている。
WHO事務局長がSNSで異例の説明要求
口火を切ったのは、WHOのテドロス・アダノム事務局長だった。10月7日、同氏はSNSに長文の声明を投稿し、ロシアとのやり取りを公にした。
声明によれば、WHOは国際保健規則(IHR)に基づいてロシア側に事実確認を要請していた。ロシアの保健当局の回答は、イルクーツク州で最近ペストの症例は登録されていないというもの。疫学調査や予防措置はすでに実施し、接触者を検査した結果、危険度の高い病原体は検出されず、全員の観察も終了したと説明したという。
それでもWHOは納得していない。技術支援を申し出たうえで、重症肺炎の原因、公衆衛生措置のきっかけとなった病原体、そして2人目の職員が原因不明の肺炎にかかっているとの報道について、追加情報を求めた。矛盾する報道を整理するには、IHRに沿った迅速で透明な情報共有が欠かせないとも強調している。
加盟国とのやり取りを事務局長自らSNSで公開し、説明を迫った形だ。テドロス氏は、2人目の情報は2つのメディア(うち1つはロシアのメディア)から得たと説明したが、具体的な媒体名は報じられていない。職員の身元や症状の詳細も公表されていない。
約5,000件の検査で反論、報道を一蹴したクレムリン
ロシア側の反応は素早かった。消費者権利・公衆衛生監督庁(ロスポトレブナドゾル)は、約5000件の検査で危険な病原体は見つからず、流行のリスクはないと発表した。研究所の職員からも感染は確認されていないとしている。
クレムリンのペスコフ報道官はさらに踏み込み、この件をめぐる報道の大半は虚偽情報だと断じた。国民に対しては、ロスポトレブナドゾルの公式情報だけを頼りにするよう呼びかけている。
検査件数という数字を示しつつ、外部の報道は一括して退ける。現地でSNS投稿の削除が相次いだと報じられてきたこともあり、この強硬な姿勢がかえって憶測を呼んでいる面は否めない。
生物兵器説を否定したトランプ氏と、決まらない首脳電話
米国も動いた。国務省はロシア政府に対し、正式に追加情報を要請している。
トランプ大統領はホワイトハウスで記者団に対し、米国は今回の件を生物兵器によるものとは考えていないと明言した。ロシア側は状況を十分に掌握していると説明しているとし、プーチン大統領と近く電話で話す予定で、非常に深い協議をしていると述べた。米国には支援の用意があり、翌日にも続報があるかもしれないという。米当局者も、病原体が実験室で改変された証拠は今のところないとしている。
ただ、温度差もにじむ。ペスコフ報道官は10月7日時点で、電話の日程はまだ決まっていないが、すぐに設定できるとの趣旨を述べるにとどまった。
WHOはロシア国外へのリスクは非常に低いとの評価を維持しており、パニックを煽る段階にないことは確かだ。2人目の肺炎報道も、現時点では未確認情報にすぎない。
それでも、疑念が消えない理由は単純だ。最初の死者の死因すら公式には特定されておらず、肺炎の原因も、隔離を決めたきっかけの病原体も明かされていない。最も合理的なのは、当局の言う通り一人の悲劇で終わるという筋書きだろう。だが、ペストを研究する施設で、職員が相次いで原因不明の肺炎に倒れたのだとすれば、それは単なる偶然で片づけられる話ではない。世界が求めているのは、検査件数ではなく、たった一つの病原体の名前なのだ。
参考:The Mirror、Al Jazeera、Euronews、PBS NewsHour
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2024.10.02 20:00心霊2人目の職員も原因不明の肺炎!? WHOが異例の公開要請でロシアに説明を迫るシベリアのペスト疑惑、トランプ氏は生物兵器説を否定のページです。ペスト、黒死病、シベリアなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで