体内に5kgのウンコを溜め込んだ便秘男!! 巨大すぎる糞で心臓の位置まで変化していた!=中国
食の欧米化、運動不足、睡眠不足などにより現代人の体は今日、さまざまな病に悩まされている。中でも便秘は、日常に潜むさほど深刻ではないと思われがちな病だが、侮ってはならない。なんと宿便を5kgも溜めこんでしまった中国人男性がいるのだ。
■努力しても治らない!? 治療法の限られた便秘とは何か?
「South China Morning Post」の記事より中国の四川省成都市に住む男性は、過去10年以上にわたり体調不良に悩まされていた。激しい腹痛や便秘に耐えられず、複数の医師による診察を受けるが、誰もその症状が何なのか判断できずにいた。しかし、ついにその原因を突き止めた医師によると、信じがたいことに男性の腸内には約5kgの便が詰まっていたと言うのだ。医師はこの男性の症状を「先天性巨大結腸」と診断している。
この病気は、腸内の動きをコントロールする神経節細胞が生まれつき欠如しているために排便が困難になる。遺伝子の突然変異により起こると言われているが、通常は生後すぐに発見されるケースが多い。治療法は人工肛門を造設するか、または神経節細胞のない部分を摘出し、正常な腸官と肛門部をつなぐ処置をする。ちなみに今回の男性患者は、手術後、無事に回復したと伝えられている。
5kgの便も衝撃だが、さらに驚かされるのはその便が腸内で大きな塊となって、男性の心臓の位置をも動かしてしまったという事実だ。彼の場合は先天性であるということから、市販の薬や水分補給では効果がなく、手術による治療しか選択肢はなかったようだが、現在は心身ともに穏やかな暮らしを送っていることだろう。
■まだまだあった! 便秘の恐ろしさ!!
以前トカナでも便秘の危険性をお伝えしたが、便秘を放っておけば「宿便」という症状へと進行し、遂には腸閉塞や大腸がんにまで発展する危険がある。次に紹介するのは最も悲惨だと思われる例だ。
2013年2月 イギリスの16歳の少女は約2カ月にわたり排泄をしなかった。少女の腸内に溜まった便は次第に大きくなり、心臓を圧迫し続けた結果、彼女は心臓発作を起こして帰らぬ人となってしまった。少女は自閉症であり、トイレで用を足すことが苦痛だったため、このような最期を迎えることとなってしまった。
また日本でも1998年に、1年間の便秘に苦しんだ後、当時21歳だった女性が自宅で亡くなっている。彼女の場合は度重なる腹痛があったにもかかわらず、市販の薬を服用し続けて病院へ行かず最悪の結果を招いてしまった。解剖の結果、女性の腹部は妊婦のように膨れ上がり、腸内には何と便が6.7kgも詰まっていたのだと云う。直接の死因は、コンクリート状になった便が腸に詰まったことによる腸閉塞だった。
通常は2~3日でも便通がないと苦しくなると思うが、今回紹介した例は、どれも想像を絶する苦痛を伴っただろう。不規則な生活を見直し、食物繊維と水分を十分に摂取して日々の運動を心がけたいものだ。
(文=清水ミロ)
参考:「Medical Daily」、「Medical Daily」、ほか
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