宇宙一寂しい星「2MASS J1119-1137」とは? 知られざる太陽系の外側の世界
2016.05.20 12:00
■太陽系の外側を知る手がかりに
浮遊惑星の発見は、2MASSに限らず、これまでにも例がある。日本の名古屋大学、大阪大学が発表するところによれば、宇宙には数千億個の浮遊惑星が存在しているとされ、決して珍しい存在ではない。だが、3年前に発見された「PSO J318.5-22」と名付けられた浮遊惑星と比較しても、2MASSは2倍以上と、圧倒的若さを誇っている(PSO J318.5-22は2300万歳)。

それゆえに、2MASSは天文学者たちにとって刺激的な存在である。また、2MASSをはじめとする浮遊惑星の調査は、太陽系外の惑星の性質を知る手がかりとして重要なのだ。ケロッグ氏はこうも付け加えた。
「(浮遊惑星の調査を行うことは)他の惑星を詳しく調べるよりずっと簡単なんです。2MASSのような物体は単独で漂っていますし、公転の軸となる星の明るさに圧倒されることがありませんから」(ケンドラ・ケロッグ氏)
まさに“コロンブスの卵”というべき発想だ。ケロッグ氏ら研究に携わった人々の機転と地道な努力に、深く敬意を表したい。
(文=Forest)
参考:「Daily Mail」、「Carnegie Science」ほか
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