「アンコールワットに日本語の注意看板が立ったのは僕のせい」丸山ゴンザレス・インタビュー
丸山ゴンザレスのデビュー作『アジア「罰当たり」旅行』では、アジアの性風俗事情や、法スレスレの行動についても赤裸々に綴られている。今回は、よりディープな「アジア体験」について伺った。
【第一回「あの夜が人生を大きく変えた」】
――アジアで出会った旅の先輩たちは、現地に彼女をつくっていました。旅先で決まったパートナーをつくるのが当たり前だったのでしょうか。
丸山 アジアの色街では、風俗好きな人が遊んでいるというのが意外に少ないんですね。日本で遊び慣れていない人がアジアの風俗に行くと、お金を払って出会っているのに、「運命の出会い」と信じてしまうこともあります。「彼女だけは違う」と本気で言っていて、見ている側は「大丈夫かしら」と思いますね。ただ、ときどき本当に結婚する人もいます。
――丸山さんご自身は、何かロマンスはなかったんですか?
丸山 ありませんでしたね。僕は、宿の連中と一緒にバスで色街に行って、またバスで帰ってくることを繰り返していました。不思議なことに、集団になると牽制し合って、誰も何もせずに帰るというパターンになるんですよ。ちなみに狙っている子はいたんですが、当時も異性に対しては積極性に欠けるというか……。まあ、ご想像にお任せします。
――性のオープン化についても書かれていますが、最近のトレンドはどういう傾向にあるんでしょうか。
丸山 「トランスウーマン」と呼ばれる人たちが人気ですね。性転換した女性といいつつも、男性の機能はそのままで、おっぱいだけ付けているのがいいみたいです。僕の周りの海外風俗愛好家たちは、みなさん「普通の女とヤッて何が楽しいの」と言いますね。それから、ベクトルの違う方向を目指していく人たちもいます。
――ベクトルの違う方向?
丸山 格安で女の子とプレイできる店や風俗を探して、発展途上国を旅するんです。最底辺の売春宿に行ってから、「こんなに安いところがあるんだ」とハマってしまって、1000円以下の風俗を世界中探してまわるのをライフワークにしている友人もいます。
――そういう風俗の女性はどんな見た目なんでしょうか。
丸山 ヒゲやすね毛が生えていたり、歯がなかったり。あとは、爪が汚い人も多いらしいですね。おばちゃんとか、若くてもヤク中の子もいるようです。友人には、「時々いる当たりを探すのがロマンなんだ」と語られるんだけど……僕には分からない。
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