実在した『ベルばら』のオスカル的な英雄を亜留間次郎が解説! アメリカ独立戦争の雄、カジミール・プラスキ将軍は男装の麗人だった!?

【薬理凶室の怪人で医師免許持ちの超天才・亜留間次郎の世界征服のための科学】

米国にあるプラスキ将軍の記念碑。画像は「Wikipedia」より引用


■英雄の遺体発見

 1996年、米ジョージア州サバンナで、アメリカ独立戦争の英雄にして「アメリカ騎兵の父」と呼ばれるカジミール・プラスキ将軍(ポーランド語読みだとカジミエシュ・プワスキ)の遺骨が発見されました。8年にも及ぶ遺骨の調査研究が行われましたが、その報告書はなぜか公表されずにその後死蔵され、2019年にやっと研究成果が発表されました。

 遺骨から推定される生前の身長は5フィート3インチ(約160センチ)で、比較的小柄であることは過去の記録と一致していましたが、骨盤の形状をはじめとして、女性の特徴を多く持っていました

 当時のニュースでは、将軍が男性と女性の身体的特徴を合わせ持つインターセックスだった可能性があると報道されました。しかし、性別の判別は骨格の特徴によって行われているので、インターセックスと呼ぶには無理があります。これは第二次性徴期で女性として成長していなければ形成されない特徴です。インターセックスだと仮定しても、ここまで女性化した肉体で男性の性自認を持つことは考えにくいからです。さすがに200年以上も地面に埋まっていたため、性別を判定できるほどのDNAは採取できませんでした。なお、プラスキ将軍は生涯独身で子供はいません。

 アメリカ的には、「騎兵の父が女だった」という矛盾は到底受け入れられないものだったに違いありません。このことが遺体発見から調査結果の発表まで長い時間を要した理由ではないかと推測されます。

 単なる私の推測ですが、これもポリコレの一つではないかと思います。

 建国以来、アメリカ軍がずっと騎兵の父と呼んできた人物がいまさら女性でしたでは、騎兵はFaggot(オカマ野郎)と蔑称される存在になってしまい、名誉問題になるからです。特に退役軍人会が黙っていないでしょう。

 このため、プラスキ将軍の性別は科学的な問題から離れて政治問題になってしまい、ポリコレがはびこる現代では、偉人の性別すら政治的に正しくなければならないのです。

 

■アメリカ騎兵の父、謎に包まれた人生

プラスキ将軍の肖像画。画像は「Wikipedia」より引用

 現在、一般に知られている髭があってオデコが後退しているプラスキ将軍の肖像画は、ヤン・スティカという画家が描いたものです。

 ヤン・スティカは1858年生まれで、プラスキ将軍が死んだのが1779年10月11日なので、一面識も無いどころか、面識のあった人間と出会うことすら不可能です。肖像画が作成されたのは死後100年ぐらい経過してからなので、本人はおろか、面識のあった人物すら誰も生きていない時代に作成された想像図にすぎません。

 もう一枚、ユゼフ・ヘウモニスキという1849年生まれの画家によって描かれた絵もありますが、ヤン・スティカの絵とはまるで別人みたいで、こちらも想像図でしょう。

 さらに、ヤン・スティカとユゼフ・ヘウモニスキの絵には、受傷歴として記録が残っているプラスキ将軍の頭部の傷跡が描かれていません。発見された遺骨にも頭部に記録と一致する傷痕がありました。髭とかおでこよりも、名誉の負傷である頭部の傷痕が無いのは変です。

 生前に書かれた絵は一枚も現存しておらず、誰もプラスキ将軍の本当の顔を知らないのです。

プレスリリース入稿はこちら サイゾーパブリシティ