冷蔵庫から猫の首…軍艦島伝道師・黒沢永紀が「軍艦島と池島」を紹介! 遊廓・朝鮮人労働者の裏話や軍艦島のダンジョンも!
●遊廓<軍艦島>
軍艦島には、大正時代の頃から遊廓があった。遊廓といっても廓で囲まれた一般的な遊廓とは違い、表向きは料亭のようなもので、朝まで客相手をする遊女がいる店だが、元島民はみな遊廓とよんでいた。
昭和に入ると、島の南西部にできた木造商店街の一角に店を構え、戦後もしばらく営業を続けていた。遊廓は、本田、森本、そして吉田の3軒。本田は、県議でもあった本田伊勢松氏が経営する料亭で、戦前の長崎新聞に当時の様子が記されている。「県会議員本田伊勢松氏の経営する料亭本田屋が多情多彩の情緒をもって炭粉にまみれた坑夫たちの荒くれた心身を愛撫してくれるのも炭坑端島のもつ柔らかな一断面である。」軍艦島にとって遊廓がとても重要な存在だったことがうかがえる記事だろう。
吉田は、実は朝鮮人が経営する店で、従業員もお客も朝鮮人だった。吉田を知る元島民の話によると、働いていたお姐さんと島民はとても仲がよく、また朝鮮の子供たちも、日本人と同じ軍艦島の学校へ通っていたという。
逆に、戦後故郷へ帰ることができなかった朝鮮人もいた。戦前から軍艦島へ渡って仕事をしていたため、戦後故郷へ帰ろうとしたものの、嫌日の同胞から締め出され、結局軍艦島へ戻って来て、閉山まで飲食店を営んでいた。
強制連行という言葉とともに語られることの多い徴用工問題。2017年に韓国で公開された映画『軍艦島』では、戦中の軍艦島事情に関して、いささかフィクションが過ぎた表現をされていたようだが、一日も早く国際問題の解決を進めてもらいたいものだと思う。
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