政治家の街宣、迷惑なのに「選挙カー」を廃止しない日本のヤバさ! 国民洗脳、ウソ伝説…亜留間次郎が徹底解説!
前線で餓死寸前ながらも奮戦していた将校から兵隊までが、この伝説を戦後に証言しています。しかし、彼らのような最前線にいた人間が、後方にある司令部の腐敗ぶりを何時どこで知ったのかというと、イギリス軍の諜報機関が察知して最前線で行われたプロパガンダ放送から得た情報らしいのです。
つまり、敵の言っていたことを信じただけで、誰一人として料亭や芸者の実物を見たことがありません。
繰り返し放送を聞かされ続けることで、刺激に対する知覚情報処理レベルでの処理効率が上昇し、刺激への親近性が高まります。この親近性の高まりを、敵の放送自体への好意だと勘違いしてしまうのです。
放送を繰り返し聞かされることによって、「司令部は料亭で芸者と贅沢三昧している」という概念が形成され、放送内容への既知感が上がってくると「幻想的な真実効果」によって不確定性が減り、好意度はますます上昇していきます。
トドメに、自分が今直面している苦難の原因が上層部の無能にあるという現実がのしかかってくると、敵の言っていることを真実だと思い込むようになります。プロパガンダ作戦の完成です。
そして、戦後になって敗戦の現実に直面すると、後知恵バイアスがかかり、「敵の放送から受けた情報が真実であった」と自身の回想がゆがめられます。
こうして愚将・牟田口伝説が生まれました。
■秘密の反逆者
第二次大戦後、イギリス軍はプロパガンダ放送のアナウンサーとなった人物の身元を軍事機密とし、現在まで公表していません。いわゆる国家反逆罪に問われる危険性を心配しているのではないかと考えられます。
実際にイギリス政府は、ドイツ軍のプロパガンダ放送のアナウンサーだったホーホー卿を国王に対する大逆罪で絞首刑にしています。
GHQもアメリカのマスメディアに対して日本が行っていた放送のアナウンサーだった東京ローズを探してはいけないと厳命しています。
「インパールの演歌歌手」の正体は、現在まで公表されていません。
参考:「Yahoo! News」「抗命(高木俊朗著・文春文庫」「参謀(安倍光男著・富士書房)」ほか
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