半グレ勢力が拡大か!? 摘発された暴力団員の受け皿に…「新しい仲間と悪さすればいいというノリ」

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　前出の準暴力団関係者は今も大阪はミナミだけでは収まらずに、その他の地域でも色々と不当な行為を行っていると話す。

「暴力団は組織名が金看板となるやないですか。僕らは人の名前が金看板なんですわ。喧嘩が強い人、有名な人、名前が売れている人、その人の名前に憧れて付いて行くのが僕ら半グレですわ。ヤクザは縦の繋がりやろ。僕らはもっと緩い縦の繋がりやから」（前出の準暴力団関係者A）

　トカナの調べでは、実際に大阪府警は発表していないが、個人名でグループを形成している半グレを準暴力団と指定している。この理由は、その名前があまりにも有名なために、発表をすることが宣伝効果となって逆効果となることを危惧しているからだ。

「ヤクザに入ると上に上がるのは銭掛かったり、時間掛かったり、懲役に行ったりして身体掛かるんやけど、僕ら半グレは上に上がるのに時間が掛からへん。嫌になったら抜けて新しい仲間とつるんで上に立って悪さすればいいんやから。面倒みるから新しいグループ作らへんか、とかでミカジメやら裏カジノやらどんどん声は掛かってますわ」（ミナミ準暴力団関係者B）

　まだ記憶に新しいが、2016年5月に全国のコンビニのATMで、一斉に18億6千万円を不正に引き出した事件の主犯格として福岡県警に、今年２月に逮捕された井上勇容疑者も暴力団には属さずに、準暴力団の元関東連合のメンバーだった。その立ち位置で多くの暴力団関係者などを使い、わずか２時間でその金額を不正に引き出したのだ。

　これら準暴力団の組織力を決して侮ってはいけない。

文＝山田敏夫

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