聖書に2570回登場する「神」は宇宙人だった!? バチカンを“1分で解雇”された翻訳者が語る禁断のヘブライ語解釈

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 聖書に描かれる「神」とは、唯一にして絶対の存在——多くの人がそう信じて疑わない。だが、ヘブライ語の原典を余計な解釈を挟まずに素直に読むと、まったく別の光景が見えてくると主張する人物がいる。

 イタリア人聖書翻訳者のマウロ・ビリーノ氏だ。彼によれば、聖書が繰り返し語っていたのは唯一の神との出会いではなく、高度なテクノロジーを持った「生身の異星人の集団」との遭遇だったという。そしてこの解釈を文章にした途端、彼はバチカンに連なる出版社を“1分で解雇”されたと明かしている。

「1分で解雇」——2570回登場する『エロヒム』が突きつける矛盾

 ビリーノ氏は、バチカンと関係の深いカトリック系大手出版社エディツィオーニ・サン・パオロで、聖書翻訳の仕事に携わっていた人物だ。その彼が着目したのが、聖書に実に2570回も登場する「エロヒム(Elohim)」という言葉である。

 現代の聖書では、この語は当たり前のように「神」と訳される。しかしエロヒムはヘブライ語の文法上、明確に複数形なのだ。にもかかわらず単数の唯一神として扱われてきたことに、ビリーノ氏は強い疑問を投げかける。

 彼はあるポッドキャスト番組で、ヘブライ語聖書から本当に読み取った内容を書き始めた瞬間、ものの一分で職を追われたと語っている。実際、専門家向けの聖書には、意味が定まらないためにエロヒムをあえて訳さず原語のまま残す版も存在するという。誰もが「神」と信じてきた言葉は、研究者のあいだでは今なお“厄介な一語”なのだ。

画像は「Daily Mail」より

神々は霊ではなく「生身の宇宙人」だった?

 ビリーノ氏の主張の核心は、エロヒムを超自然的な霊的存在ではなく、血肉を持った先進的な存在とみなす点にある。

 彼の見立てによれば、エロヒムは生身の肉体を持ち、人間よりはるかに長い寿命を生きたが、それでも不死ではなく、いずれは死を迎える存在だったという。ただし、人類を凌ぐテクノロジーと力を備えていた——つまり神話に描かれた「神々」の正体は、高度文明を持った異星の来訪者だったのではないか、というのだ。

 その根拠は、積み重ねられてきた神学的な解釈ではなく、あくまでヘブライ語の原文を文字どおりに読むことにあると彼は強調する。よく知られた名場面の多くは後世の宗教的伝統によって形を変えられ、古代の書き手の意図が覆い隠されてしまった、という見立てだ。

「複数の神的存在が、それぞれ異なる神の名を持って登場している」。ビリーノ氏はそう述べ、さらにこう畳みかける。もしエロヒムが「神」でないのなら、聖書はまったく別の書物になる、と。

デニケンが遺したバトン——「聖書は別の書物になる」

 こうした発想は、決してビリーノ氏がゼロから生み出したものではない。その源流には、スイスの作家エーリッヒ・フォン・デニケンが広めた「古代宇宙飛行士説」がある。

 デニケンは1968年のベストセラー『神々の戦車』(邦題『未来の記憶』)で、太古の地球に異星人が飛来し、人類に高度な技術を授けたと論じた人物だ。ピラミッドなどの巨石建造物を手がかりにした彼に対し、ビリーノ氏はヘブライ語聖書の翻訳を武器にする点で異なるが、「神々=来訪者」という骨格は色濃く共通している。

 興味深いことに、2026年に世を去ったデニケンは、その晩年にビリーノ氏と共著『Skies Aflame(燃える空)』を手がけていたという。オカルト界の巨匠が最後に託したバトンを、聖書翻訳者が受け継いだかたちだ。

 もちろん、正統な神学や言語学の側から見れば、エロヒムの複数形は「威厳の複数」など別の説明が可能であり、彼の解釈は到底受け入れがたいものだろう。

 古代の人々が本当に異星の技術者を「神」と呼んだのか、それとも一人の翻訳者が言葉の綾に壮大な物語を読み込んでいるだけなのか——真相は、2570回繰り返された古い一語の奥に、今も静かに横たわっている。

参考:Daily Mail、ほか

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