失恋で胸が苦しくなっている時の心臓の形は「タコ壷」だった!? 医学界に旋風を巻き起こした日本人医師の発見！

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■失恋の死亡診断

　ということは、現代で失恋のショックで心臓が止まって死ぬと、死亡診断書に死因が「たこつぼ心筋症」と書かれる事になります。

　死亡診断書の死因欄は「ア」「イ」「ウ」「エ」の四段階に書くようになっています。

　アが直接の死因で、イにはアの原因、ウにはイの原因、エにはウの原因、とさかのぼって行きます。殺人事件などで死んだ場合は「ア：出血死」「イ：刺殺」「ウ：殺人事件」と並びます。

　失恋のショックで心臓が止まって死んだ場合、「ア：急性心筋梗塞」「イ：たこつぼ心筋症」「ウ：ストレス」「エ：失恋」となります。簡単に解説するなら以下の流れになります。

ア・死んだ原因：急に心臓が止まったから
イ・なんで心臓が止まった：たこつぼ心筋症という病気のせい
ウ・なんでたこつぼ心筋症になった：ストレスが原因
エ・ストレスの原因は：失恋

　死亡診断書は国が保管して死亡原因の統計データーに上がってきます。失恋のショックで死ぬと、国の大雑把な統計データ上は死因第2位の心疾患に含まれ、統計上はただの病死扱いです。

　日本の死亡診断書に書ける死因の一番目は、役所が作った死因分類表に乗っている項目しか使えません。たこつぼ心筋症は急性心筋梗塞に含まれ、死因の二番目に記載されます。失恋は原因の原因に当たるので、死亡診断書に書かれていても統計上は出てきません。

　そもそも、役所が細かい分類まで細分化した統計データを公表していないので、失恋で死んだ人間が何人いるのか、国には個別のデータが上がっているはずなのに、統計データを国民が知ることは出来ません。

　例えば、鬱病で自殺した人はアの直接死因に縊死（首吊りの難しい言葉）と書かれ、鬱病はイで直接死因の理由になります。

　鬱病で精神科にかかっていて鬱の原因が明確な場合はウに書かれる場合がありますが、特に把握できていない場合は備考にあたる「その他特に付言すべきことがら」に推測として「会社が倒産して経済的な問題を理由に自殺したと考える」などと書かれる場合があります。医師から見て良くわからなければ何も書かれません。「死因の種類」で「9. 自殺」に丸が付けられるので自殺となります。

　備考は集計されないので、当然失恋が原因で自殺した人も統計には上がってきません。

　日本では役所の手抜きで、失恋のショックで死んだ人数は統計上どこにも出てこないのです。こんなところでも海外に遅れています。

 
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