「幽霊とお茶した」衆院議員2人の恐怖体験とは!? 死んだはずの男が温泉地に… 熱海は「エクトプラズム・デトックス」の名所だった?

お茶を飲む幽霊、ビールを飲む幽霊… 霊の物質化現象を考察――宗教・オカルトの専門家・神ノ國ヲが繙くオカルト事件簿!

――衆議院議員の幽霊目撃ですか?

(神ノ國ヲ) 戦前の証言ではありますが、二人の衆議院議員が「幽霊目撃」について取材に答えています。取材者は、岡田建文です。『動物界霊異誌』の著者にして柳田國男の盟友、「生長の家」創始者・谷口雅春の信仰を大本教において導いた人物です。批評家・大塚英志なども言及していますね。日本宗教史/心霊学史のミッシング・ピースとも言われる人物です。この岡田が当時の衆議院議員2名から「幽霊目撃」の証言を直接聞いているんですね。

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中野寅次郎(Wikipediaより)

――もったいぶらずに教えてくださいよ!

(神ノ國ヲ) 幽霊目撃について証言した衆議院議員の一人は、森久保作蔵(1855-1926)です。1896年の第4回衆議院議員総選挙補欠選挙で初当選して以来、第9回から第12回総選挙まで通算5期を務めた大ベテランです。現在の江ノ島電鉄や地方銀行の取締役を歴任しました。また、過激な面もあったようで、「大隈重信襲撃事件(1889年)」では秘密裡に所持していた爆弾を提供したとも言われます。

 もう一人は、中野寅次郎(1864-1940)です。ジャーナリスト出身で、森久保と入れ替わるように当選した人物です。高知で教師を務めたのち、板垣退助の自由民権運動に参加するようになり、やがて東京市会議員、満州水力電気株式会社の取締役などを歴任しました。つまり岡田の取材相手は、いわゆるトンデモな人物ではなく、社会的信用と名声ある人物だったということです。

 記録を見てみると、おそらく1917年(大正6年)4月20日、第13回衆議院総選挙の翌日に、森久保と中野は、選挙の疲れを癒すために温泉地・熱海へと向かった。そして、そこに当時の埼玉県の議員だった山田という男が現れて、過去の非礼を森久保に詫びた。中野は隣室で山田の声を聴いており、何より森久保は山田にお茶を勧めて山田はひとくち飲んだ。

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画像は「getty images」より

 しかし、森久保と中野は東京に帰って驚くことになる。なんと周囲から山田の訃報を聞かされた。昨日、熱海で会話したばかりだと言っても、事実として山田は故人となっている。結果、森久保と中野はしぶしぶ「山田の幽霊が熱海に訪ねてきた」という事実を認めた。岡田建文は、この話を直接聞き、山田の霊がお茶を飲んでいることから、霊体の物質化について言及しています。

 また同様の事例として、川合清丸(1848-1917)が発表した「大阪の弁護士事務所に白昼堂々と訪問してきた幽霊がビールで肉鍋をつついた」という話を挙げています。つまり霊魂は物質化することが可能だ、という事例ですね。ちなみに川合は、「日本国教大道社」を設立し、神儒仏三道による国教を掲げ、反欧化主義を唱えた宗教家・思想家です。

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