「皮剥ぎの刑」が行われた例を5つ紹介! 生きた人間の皮膚を剥ぐ残酷な処刑法
絵画に描かれる皮剥ぎ
皮剥ぎの刑は16世紀まで文化全体で重要な役割を果たし続けた。
イタリア・ルネッサンス期の芸術家ティツィアーノ・ヴェチェッリオは1570~1576年に『マルシュアスの皮剥ぎ』を描いた。この絵には、アポロンとの音楽合戦に敗れた半人半獣の精霊マルシュアスが、罰として生きたまま皮膚を剥がされるという神話のワンシーンが描かれている。
別の絵画『聖バルトロマイの皮剥ぎ』に描かれるは、イエスの十二支と一人であるバルトロマイが、アルメニア王ポリミウスをキリスト教に改宗させた後、生きたまま皮膚を剥がれて殉教した様子である。
民間伝承やおとぎ話で語られる皮剥ぎ
世界中の民間伝承やおとぎ話にも皮剥ぎの物語がある。
スコットランドの民間伝承に登場するセルキー族は、ふだんは海中で生活しているが、陸にあがるときにあざらしの皮を脱いで人間の姿に変わるとされる。 ハンターの男によって皮を盗まれた女セルキーが、男と結婚させられた後、再び皮を見つけて海に逃げる話がある。
イタリアの古い民話「皮を剥がれた老婆」は、森の中に住む2人の未婚の姉妹の物語だ。妹は、妖精を笑わせたお礼として若さと美しさを得て、国王と結婚することになる。これに嫉妬した姉は、妹から「若返るためには自分の皮を剥がなければならない」と言われ、理髪師に頼んで皮を剥いでもらうが、出血多量で死亡する。
アイスランドには、死んだ人間の皮膚から作られたパンツによって金持ちになれるという「死者のパンツ」の話がある。しかし、死者のパンツを作るのは難しい。まず、誰かが死ぬ前にその人から皮膚を使うことの許可を得なければならない。次に、その人が死んだら、遺体を掘り起こし、腰から下の皮膚を剥いでパンツを作る。最後に、そのパンツの陰嚢に、未亡人から盗んだコインと、呪文の書かれた紙を入れておく。一連の作業が終わると、死者のパンツの陰嚢にコインが補充され続けるという。
現在、皮剥ぎの刑は人権侵害とみなされ、すべての国々で違法とされる。しかし、戦争などをきっかけにサディスティックな本性を露呈した者たちが皮剥ぎを行うこともある。
第二次世界大戦中のナチス・ドイツの蛮行として、人間の皮膚からさまざまなものを作ったという逸話が残っている。ブーヘンヴァルト強制収容所の女性看守だったイルゼ・コッホは、収容者の皮膚からランプシェードやブックカバーなどを作ったり、タトゥーのある皮膚を剥いでコレクションしたりしたとされる。また、ナチス親衛隊の医師だったジクムント・ラッシャーも、友人や同僚のために収容者の皮膚でカバンなどを作っていたという。
皮剥ぎの刑の歴史を振り返り、人間の残虐性を直視することが、蛮行を繰り返さないためにも必要なのかもしれない。
参考:「All That’s Interesting」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊「皮剥ぎの刑」が行われた例を5つ紹介! 生きた人間の皮膚を剥ぐ残酷な処刑法のページです。ナチス、処刑、拷問、人身御供などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで