ブラックホールは宇宙人のパソコンだった!? 先進的な地球外知的生命体を発見へ

 我々よりはるかに進んだ文明を持つエイリアンはいったいどんなコンピュータを使っているのだろうか。最新の研究によるとエイリアンはブラックホールを量子コンピュータとして活用しているというのだ――。

人工ブラックホールは量子コンピュータ!?

 この広い宇宙の中で私たちは現実に存在しているが、兄弟ともいえる地球外生命体がいる気配が今のところいっさいないのはなぜなのか。

 文明のレベルが違い過ぎて私たちには地球外文明の痕跡を認識できないのだとする説もあるのだが、そうだとすれば考えられる得る限りの高度な先進技術を想定し、それを探してみればエイリアンの手がかりが見つかるのだろうか。

 たとえば先進文明なら「自己複製ドローン」や「ダイソン球」という文明の利器を活用しているとの説もあり、それらを探すことで地球外先進文明の痕跡である“テクノシグネチャ”が見つかるともいわれているが、今のところはまだ発見できていないようだ。

(自己複製ドローンについての過去記事)
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(ダイソン球についての過去記事)
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 最新の研究によれば先進文明のテクノシグネチャを探すには、そのような大掛かりな利器に着目するのではなく、彼らがどのようなコンピュータを使っているのかを検証してみるべきであるという。そして地球外先進文明のエイリアンはブラックホールを量子コンピュータとして活用しているはずであるというのだ。

ブラックホールは宇宙人のパソコンだった!? 先進的な地球外知的生命体を発見への画像1
画像は「Pixabay」より

 ドイツのルートヴィヒ・マクシミリアン大学とトビリシ自由大学の研究チームが2023年1月に「arXiv」で発表した研究では、ブラックホールは量子情報の最も効率的なコンデンサであり、したがって十分に進歩したすべての文明は、ブラックホールを量子コンピュータとして活用していることが予期できると報告している。

 地球外生命の発見を目的として1985年に米カリフォルニア州マウンテンビューに設立された「SETI協会」だが、発足から40年近くが経とうというのにいまだに大きな成果はあげられていない。

(SETIについての過去記事)
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 SETIプロジェクトの大部分は電波望遠鏡を駆使した宇宙空間でのテクノシグネチャを疑われる異常な電波を検出することに主眼が置かれているのだが、研究チームをはじめ多くの研究者にとって、この限定されたSETIの方法論がこれまでテクノシグネチャを見つけることができなかった主な理由の1つであると指摘している。もっと幅広い見地からテクノシグネチャを探索しなければならないというのだ。

 そこで研究チームが提案したのは、地球外先進文明が活用しているはずの量子コンピュータを探すことである。そしてその量子コンピュータは人工的なブラックホールであるというのだ。

ブラックホールは宇宙人のパソコンだった!? 先進的な地球外知的生命体を発見への画像2
画像は「Pixabay」より

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