【怪談】4歳の子どもが“元カノの霊”と遊んでいた!?元遊び人の男が恐怖体験を激白
恋愛において、平穏な別れはないと思っている。
深い、浅いの違いこそあれ、すべての恋愛が終わるとき、死ぬの生きるの殺すの殺されるのという負の感情は必ず生まれる。その想いが本気であればあるほど、憎い、悔しい、恨めしいという思いがわいてくる。だから、誰かと付き合うときは「覚悟」をしなくてはならないのだ。
大阪出身の風間健一さん(仮名・42歳)は、若い頃からずいぶんと遊んできたという。
「ヤンキーって昔はモテたんですよ。いまは流行らないですかね。自分も女を泣かせてきたほうだと思います。まぁ。自分ではそんなにひどいことをしたつもりはないんですけど、一度、気持ち悪いことがあったんですよね」
大柄で笑顔が可愛らしい。悪い部分など微塵も感じられない雰囲気だ。建設業を営んでいるという風間さんは「親方ですよ」とはにかみながら、教えてくれた。
「結婚して7年ですかね。だから7年前か。いまのカミさんと、元カノとダブってたんですよ。元カノっていっても、スナックのホステスでね。自分としては完全に遊び。当時は付き合ってるって認識もありませんでした」
水商売をしているという理由から、風間さんは元カノとの結婚を考えたことはなかった。
「でも、相手もホステスでしょ。自分だって散々金を使ったんですよ。だからあいこというか、お互い様の関係だと思っていました。あんな派手な女と結婚はできませんね。恥ずかしくて」
元カノが風間さんに結婚をにおわす頃、今の奥さんが妊娠した。
「自分は、はやく子供が欲しかったし、結婚するならコイツしかいないと思っていたから、すぐに籍を入れることにしました」
無事に男の子がうまれ、家族3人幸せな日々を送る。
「子供が4歳のときでした。カミさんと公園から帰ってきたら自分に『きょうはミカちゃん(仮名)と遊んだんだぁ』っていうんですよ。元カノがミカって名前だからドキっとしたけど、ああ。女の子の友達ができたのかなぁって思いました。でも、女の子とは遊んでいないっていうんですよ」
4歳の子は、公園の遊具に一つ一つ名前をつけていた。バネで遊ぶ、うさぎの遊具には「ぴょんぴょん」。ブタには「ブーちゃん」。
きっと、何かの遊具に「ミカ」という名前をつけたのだろうと思った。
「だから、ミカちゃんってどんなの? ってきいたんです。そうしたら『ミカちゃんは、お姉ちゃんだよ。すごく優しいよ。髪が長くてキレイ。スカートをはいてるよ』っていったんです。ゾーっとしました。だって、それってどう考えても元カノのミカですもん。髪が長くて、自分がタイトスカートが好きだからいつもタイトスカートをはいてたんですよ」
現在の奥さんには、当然、元カノの話は一切していない。
「どれもこれも気持ち悪いんですよ。ミカが死んで幽霊になって子供と会ったのか、いわゆる生霊ってやつか、本当に実在したストーカーかどれかじゃないですか。ひょっとすると、カミさんが何かの方法でミカとのことを知って、自分を責めるために子供を使ってる可能性もありますよね。気持ち悪くて。ただ気持ち悪い」
確かめないのだろうか。
「イヤですよ。元カノは今となっては生きてても死んでてもどっちでもいいし、カミさんが何かしてるなら、今の状態を壊したくないから知りたくないです」
元カノと別れるときモメたのか尋ねてみたが「どうでもいいじゃないですか」と教えてはくれなかった。
自分のせいで自殺していたとしても「そんなの知りませんよ。気持ち悪い」とのことだった。
(文:桜木ピロコ)
※当記事は2018年の記事を再編集して掲載しています。
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