法廷騒然… 殺人事件の証言台に立ったのは“1匹の犬”だった ― 信じがたい方法で難事件を解決した7匹のヒーロー

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 動物による殺人事件の解決といえば、優秀な警察犬の姿を思い浮かべるだろう。しかし、歴史の中には、我々の想像をはるかに超える、奇妙で、そして愛すべき“動物の証人”たちが、難事件を解決に導いた驚くべき実話が存在する。彼らは言葉を話せないかもしれない。だが、その存在そのものが、何より雄弁な証拠となったのだ。

1. 殺人犯の最後の言葉を完コピしたオウム

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 2015年、マーティン・デュラム氏が自宅で射殺体で発見された。隣には、頭部に重傷を負った妻のグレンナが倒れていた。当初、警察は外部の犯人による犯行と考えていたが、事件は思わぬ方向へ展開する。夫妻が飼っていたアフリカハイイロインコの「バド」が、事件の“目撃者”として名乗りを上げたのだ。

 バドは、事件直前に夫妻が交わしていた口論を記憶しており、二人の声を完璧に真似て、捜査官の前で再現してみせた。そして、夫マーティンの最後の言葉とされる、あまりに生々しい一言を繰り返した。

「撃つな、ふざけるな!(Don’t f***ing shoot!)」

 このオウムの“証言”と、妻の頭部の傷が自傷行為によるものだったという事実が決め手となり、グレンナは第一級殺人罪で有罪となった。

2. 法廷で犯人に吠えたグレートデン

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 言葉を話せない動物でも、法廷で証言することができる。フランスのグレートデン「スクービー・ドゥー」は、まさにそれを証明した。

 彼の飼い主は、首を吊った状態で発見され、当初は自殺として処理されようとしていた。しかし、殺人事件を疑う遺族の強い要請で、一人の容疑者が逮捕される。そして裁判の日、検察側の証人として、スクービー・ドゥーが証言台に立った。

 普段はおとなしい彼が、法廷に現れた容疑者を見るや否や、激しく吠え始めたのだ。裁判所は、この犬の異常な反応を「有効な証拠」として採用。犬が法廷で証言するという、世界でも前代未聞の判決が下された。

3. 犯人が踏んだ“犬のフン”

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 2000年、米インディアナ州で起きた一家3人惨殺事件。唯一の目撃者は、被害者が飼っていた2匹のジャーマン・ショートヘアード・ポインターだった。しかし、彼らはスクービー・ドゥーのようにお喋りではなかった。

 だが、彼らは別の形で事件解決に貢献する。庭に散らばっていた大量の“犬のフン”の一つを、犯人がうっかり踏んでしまったのだ。フンに残された靴跡と、そこから採取された犬のDNAが、犯人フィリップ・ストラウドを特定する決定的な証拠となった。

4. 遺体のありかを教えたアヒル

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画像はUnsplashKai Dahmsより

 2020年、米ノースカロライナ州で92歳の祖母ネリー・サリバンさんが行方不明になった。警察は、彼女の年金を不正に受給していた孫娘とその恋人を疑っていたが、遺体が見つからず、捜査は難航していた。

 事態が動いたのは、警察が、虐待されていたというネリーさんのペットのアヒルを保護しようとした時だった。捕まえようとすると、アヒルは庭に置かれたトレーラーの下へ逃げ込んだ。警官がアヒルを追いかけてトレーラーの下を覗き込むと、そこには半分埋められた不審なコンテナが。中から発見されたのは、ネリーさんの腐敗した遺体だった。アヒルが、意図せずして事件の真相を暴いた瞬間だった。

5. 飼い主を守って殉職したオウム

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 2001年のクリスマスイブ、テキサス州でケビン・バトラー氏が自宅に侵入した二人組に惨殺された。しかし、彼には勇敢な守護者がいた。ペットのオウム「ラリー・バード」だ。

 ラリーは、飼い主を救うために果敢に犯人に立ち向かい、その命を落とした。しかし、その戦いは無駄ではなかった。ラリーのくちばしと爪には、犯人の血液と皮膚組織が付着していたのだ。DNA鑑定の結果、それはバトラー氏の元従業員、ダニエル・トーレスのものと一致。ラリーが残した最後の証拠を突きつけられたトーレスは、犯行を自白した。

6. 子犬の血痕

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 1998年、シアトル。ある家で、夫婦とその子犬「チーフ」が惨殺されるという痛ましい事件が起きた。容疑者の衣服からは、夫婦の血液は一切検出されなかった。しかし、捜査官は、彼らのジャケットとズボンに付着した「人間のものではない」血痕を発見する。

 鑑定の結果、それは子犬チーフの血液だった。犯人たちは、自分たちの犯行を隠すために、小さな目撃者の口(?)を封じたのだろう。しかし、その血こそが、彼らを刑務所へと送る決定的な証拠となった。これは、犬のDNAが有罪判決の決め手となった、アメリカで最初のケースである。

7. 片足だけのバッタ

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Image by Margaret8 from Pixabay

 1985年、テキサス州で女性が殺害された。捜査線上に浮かんだ容疑者の犯行を裏付ける物証がなく、捜査は行き詰まっていた。そんな中、捜査官が被害者の遺体の上で、奇妙なものを発見する。それは、片足がもがれた瀕死のバッタだった。

 そして、驚くべきことに、容疑者のズボンの裾から、ちぎれた昆虫の足が一本、発見されたのだ。DNA鑑定がまだ信頼されていなかった時代、昆虫学者が呼ばれ、その足とバッタの体を照合。すると、まるでジグソーパズルのように、ぴったりと一致したのだ。哀れなバッタの犠牲が、殺人犯を追い詰めたのである。

 あなたの足元でじゃれるその小さな家族も、いつかあなたを救うヒーローになるかもしれない。彼らが見ている世界は、我々が思うよりずっと真実に満ちているのだ。

参考:ODDEE、ほか

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