熊本で最大震度7 —— “本震”は前震の28時間後に来た。いま改めて「日頃の備え」を

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 2026年7月28日16時27分ごろ、熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生し、宇城市と氷川町で最大震度7を観測した。震源の深さは約10km。有明海・八代海には一時、津波注意報が発表された(同日夕に解除)。

 大きな揺れに見舞われたいま、伝えたいのは予言でも煽りでもない。「大きな地震が来た=もう峠を越えた、とは限らない」という、10年前に私たちが学んだはずの事実だ。

2016年の教訓―「一番大きい揺れ」は最初ではなかった

 平成28年(2016年)4月14日21時26分、熊本県熊本地方でM6.5の地震が発生し、益城町で震度7を観測した。多くの人がこの時点で「本震が来た」と受け止め、いったん自宅に戻った人も少なくなかった。

 ところが、その約28時間後の4月16日1時25分。ほぼ同じ場所でM7.3の地震が発生し、西原村と益城町で再び震度7を観測した。エネルギーの規模でいえば、後から来たこの揺れの方がはるかに大きかった。

 気象庁は後に、最初のM6.5を「前震」、M7.3を「本震」と位置づけている。同一観測点で2日のうちに震度7を2度観測したのは、気象庁の観測史上初めてのことだった。

 つまり、最初の大きな揺れのあと「もう大丈夫だろう」と気を緩めた瞬間が、一番危なかったということだ。

モナカ氏が“気になる場所”に挙げていた土地

 ここで、ひとつ触れておきたいことがある。

 体感で地震の前兆を感じ取るというモナカ氏。TOCANAは2025年1月に氏に取材しているが、その後、2025年12月に行われたX(旧Twitter)のスペースで、モナカ氏は“気になる場所”として熊本と北海道(道東方面)の名を挙げていた。それから約7ヶ月後、挙げられた土地のひとつで今回の地震が起きたことになる。

 もちろん、偶然の一致という見方もできるだろう。それでも、モナカ氏が挙げたもうひとつの土地――北海道側については、話を聞き流さない方がいいかもしれない。というのも、そこは国も明確に警戒している地域だからだ。

北海道・千島海溝は、国も「切迫」と評価している

 政府の地震調査委員会は、千島海溝沿いで今後30年以内に大地震が起きる確率を「7~80%程度」と評価している。とりわけ根室沖でM7.8~8.5の地震が起きる確率は「80%程度」と高い。さらに、北海道東部に巨大津波をもたらす「17世紀型」の超巨大地震(M8.8程度以上)は、前回の発生からすでに約400年が経過しており、委員会は「発生が切迫している」としている。

 そして注目すべきは、2022年12月から「北海道・三陸沖後発地震注意情報」という制度が運用されていることだ。これは、この海域で大きな地震が起きた際、それに続いて“より大きな地震(後発地震)”が発生する可能性が普段より高まったことを知らせる、国の公式な仕組みである。

 言い換えれば、「大きな揺れのあとに、さらに大きな地震が来るかもしれない」という2016年熊本の教訓は、北海道ではすでに国の防災制度として仕組み化されている。モナカ氏の予感を持ち出すまでもなく、「北海道も備えを」は国の側から出ている呼びかけなのだ。

モナカ氏「予測より、備えを」

 地震を予感するとされる本人は、では何を語るのか。モナカ氏は2025年1月の取材で、耳鳴りや焦げ臭い匂いといった“前兆”について語る一方、最後をこう締めくくっていた。

「結局のところ、地震はいつ起こるか誰にもわかりません。だからこそ、日頃から備えを怠らないことが大切です。少しでも不安を感じたら、避難場所の確認や防災グッズの準備など、できることから始めてみてほしい」

 予感を語る人物でさえ、最終的に行き着くのは「予測より備え」だった。

いま、できること

 もちろん今回の地震が2016年と同じ経過をたどるかはわからない。他の地域でもいつ起きるかもわからない。だからこそ、確率の議論より先に、今日できる備えを確認してほしい。

・揺れが続く前提で行動する――片付けは安全確認が済んでから。倒れやすい家具・ガラスの周辺には近づかない。
・避難場所と避難経路を、いま共有する――停電・通信障害を想定し、集合場所を口頭でも決めておく。
・持ち出せる状態にしておく――水、非常食、常備薬、モバイルバッテリー、懐中電灯、現金(小銭)。
・建物への再入は慎重に――一度の揺れで傷んだ建物は、次の揺れで倒れることがある。自治体・専門家の判断を待つ。
・一次情報を確認する――気象庁・自治体などの発表を優先し、SNSに振り回されない。

おわりに

 地震の前兆を体で感じ取れる人が本当にいるのかもしれない。大地震の前に体調を崩したという話は、昔からあちこちで語られてきた。ただ、仮にそうした感覚があったとしても、結局のところ身を守るのは日頃の備えだ。

 地震大国に暮らす以上、大きな揺れはいつ、どの地域を襲ってもおかしくない。そして、地震はこちらの準備が整うのを待ってはくれない。

 非常用の持ち出し袋を用意する。避難場所を家族で確認しておく。地味な話だが、揺れてからでは間に合わないかもしれないのだ。

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TOCANA編集部

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