シーシェパードらに標的にされる太地町「くじらの博物館」に潜入! セミクジラの200キロ睾丸も発見…村田らむ取材!

シーシェパードらに標的にされる太地町「くじらの博物館」に潜入! セミクジラの200キロ睾丸も発見…村田らむ取材!の画像25

 翌朝、藤倉さんは僕が苦手な人たちを取材しに出かけて行っていた。僕はホテルに備え付けの洗濯機で、服を洗いながらボーッと小説を読んでいた。

 ソファも洗濯機も新品同様だった。店長が来たので、話を聞いてみると、なんでもオープンして数日しか経っていないという。それならキレイなはずだ。

 なんでも最初のお客さんはドイツ人の女性と、ロシア人のおじさんだったそうだ。言葉が大変そうですね? と聞くと

「ポケトークがとても便利ですね。普通にやりとりできますよ」

 と言われた。ポケトークとは、会話を通訳してくれる小型の機械だ。近日一人で外国に行こうと思っていたので、買ってみようかなと思った。
「どこを観光しているんですか?」
と聞かれたので、太地町を取材していると素直に答えた。話のついでに、
「普段クジラやイルカは食べますか?」と聞いてみた。

「太地町の人たちはクジラ、イルカ食べますよね。僕も昔は食べてました。小学校の頃とかですけどね。でも最近は食べなくなりました。会社つとめしてた頃、名古屋に転勤になったんですよ。そこで『地元ではクジラ食べてますよ』って話をしたら『この人でなし!!』って怒鳴られたんです。それ以来、海獣を食べるのはやめちゃいましたね」

 と言われた。人が食べてるモノを指して「人でなし」というとは、なんて人でなしなんだろう。

シーシェパードらに標的にされる太地町「くじらの博物館」に潜入! セミクジラの200キロ睾丸も発見…村田らむ取材!の画像26

 僕は名古屋出身なのだが、たしかに小学~中学の給食でクジラが出たことはなかった。ただうちの母(名古屋出身)と父(三重県出身)は給食で散々食べたと言っていた。給食で出されたクジラ料理は美味しくはなかったらしく
「牛や豚を食べられるのに、わざわざクジラを食べたくない」という理由で実家の食卓にはのぼらなかった。だから、僕がクジラを食べたのは、社会人になった後だと思う。たしかに名古屋にはあまり海獣を食べる習慣はなかったが、でもクジラを食べてる人に対して「人でなし」などとは思わなかった。

 

「世の中には嫌なやつがいるもんだな~」と、乾燥機を回しながら考えた。

 とても爽やかな朝だったが、なんだもモヤッとした気持ちになった。そんな頃に、藤倉さんが取材から帰ってきた。

 そして再び2人で『くじらの博物館』へ向かった。

人気連載

深夜の国道に立つ異様な『白い花嫁』タクシー運転手が語る“最恐”怪談

深夜の国道に立つ異様な『白い花嫁』タクシー運転手が語る“最恐”怪談

現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...

2024.10.16 20:00心霊
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...

2024.10.02 20:00心霊
深夜のパチンコ屋にうつむきながら入っていく謎の男達と不思議な警察官【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

深夜のパチンコ屋にうつむきながら入っていく謎の男達と不思議な警察官【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...

2024.09.18 20:00心霊
奇妙な風習…“引っ張り合う”魂が集う墓地に佇む老婆【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

奇妙な風習…“引っ張り合う”魂が集う墓地に佇む老婆【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...

2024.08.07 20:00心霊

シーシェパードらに標的にされる太地町「くじらの博物館」に潜入! セミクジラの200キロ睾丸も発見…村田らむ取材!のページです。などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで