お岩さんと浮気の知られざる関係とは? ドラマ「妖怪シェアハウス」登場妖怪を民俗学者・畑中章宏が大解説!

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 妖怪と人間が一緒に「住む」とどうなるか? 今夜から始まるテレビドラマ「妖怪シェアハウス」には、そんな興味をまずそそられる。シェアハウスに同居するのは「特撮ガガガ」や「べしゃり暮らし」の快演が記憶に新しい小芝風花演じる人間の女性と、4人(?)の妖怪であるらしい。

 人間にとってほとんどの妖怪は恐怖の対象だ。なかにはこのドラマにも登場する座敷童子(ざしきわらし)のように、同居していることを人間に意識させず、いつのまにか家のどこかに潜んでいて、繁栄をもたらすいい妖怪もいる。またさまざまな妖怪が家に現れたり、訪ねてきたりする“妖怪物”の古典もある。江戸時代の中期に現在の広島で成立した『稲生物怪録絵巻(いのう・もののけろく・えまき)』だ。

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 三次藩士の息子で16歳の稲生平太郎が、30日間にわたり毎晩妖怪に襲われるがそれをすべて撃退し、最後は妖怪を支配する魔王まで退散させる話である。平太郎が妖怪に怖気づかないところがこの古典のミソではあるけど、少年は妖怪と好んで同居しているわけではない。

 今回のドラマでルームシェアするのは、ふつうの人間のほか、お岩さん、酒呑童子、座敷童子、ぬらりひょんである。じつは人間以外の4人(?)はいわゆる「妖怪」のカテゴリーに収まるものではない。家に憑く妖怪の座敷童子、とらえどころのない物の怪のぬらりひょんはともかく、お岩さんは妖怪ではなく「幽霊」と言うべきで、酒呑童子も乱暴狼藉を働く「鬼」と呼ぶ方がふさわしい。だから彼らをまとめて言うなら、「お化け」と呼んだ方がいいかもしれない。

 ひとつの屋根の下に強烈な個性を持つお化けたちが住むとき、いさかいが起きないのかも気にかかる。いずれにしても、性格が異なる彼らが、同じ世界どころか、同じ家で一緒に住むとき、ダイバーシティ(多様性)がどのように描かれるかにも注目したい。

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