サメの白子を食べると「股間がエイリアンになる」と判明! サメ卵プリンの味は… 有名サメ料理研究家が未知の真実を次々暴露!
■知られざるサメのトリビア
田中一嘉さんはサメ料理研究家である。サメなんて食べられるの? と思う人もいるだろうし、多少とも魚に詳しい人なら、肉が臭いんじゃないの? と思うはずだ。
「サメは体液、もっぱら血液なんですけど、その中に尿素が多く含まれているんです。死んで時間が経つと、微生物が尿素の分解を始めて、アンモニアが発生します」
サメやエイの肉は臭くて食べられないというのは、このアンモニアのせいなのだ。山梨などの海から離れた山地では伝統的にサメが食されてきたが、アンモニアの作用で肉が腐りにくいためだ。わざと分解を進ませる韓国のエイ料理「ホンオフェ」は、夏場の汲み取り式トイレに閉じ込められたように強烈な臭いがする。
「問題は体液なので、血抜きをきちんとすれば元の尿素が減ります。アンモニアはアルカリ性だから、弱酸性の溶液にくぐらせれば中和もできる」
要するに鮮度が良い状態で、普通の魚と同じようにキレイに処理すれば、サメはおいしく食べられるのだ。
元はイタリア料理のシェフだったという経歴の田中さん、料理はお手の物である。そうして処理したサメの肉を希望する店舗に配送したり、自分でも調理する。
「サメは種類によって味が全然違うんですよ。世界には500種類以上のサメがいて、メジロザメ科とかネズミザメ科などに分かれている。みんな『サメ』でひと括りにされてますが、浅瀬から深海まで分布しているので、環境によって全然(生態が)違う。カレイのように平べったくて、砂地に潜っているカスザメは刺身にすると白身魚のコチみたいな感じです。尻尾が鞭みたいに長くて、ホントに鞭のように尻尾を使って、魚をパーンと叩いて失神したところを食べるオナガザメも刺身がおいしい。同じメジロザメ科でもシュモクザメは比較的おいしいんですが、ヨシキリザメは水っぽくておいしくない」
実は、オス・メスや個体のサイズでも味は変わるのだという。
「大型のサメは臭みも少なくておいしいんですが、サイズが大きくなると肉に独特のクセが出てくる。食感が筋張ってくる。豚の生姜焼きをバラ肉で作る時と肩ロースで作る時は味が違いますが、あんな感じでザクザクした噛みごたえが出てくるんです」
最近、スーパーでもたまにサメの肉が売られているが、あの肉はほとんどがモウカザメだ。
「モウカはネズミザメ科ですね。モウカザメの肉は劣化しにくい。アンモニア臭くなりにくい。あと個体が大きくて、体長2~3メートル。この間手に入れたモウカの頭は、頭だけで30キロありました」
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