老人はなぜ新しい音楽を嫌うのか? 好みが固定化するのは●●歳、学者が解説!

なぜ高齢者は新しい音楽を嫌うのか? そんな素朴な疑問に心理学者が答えた。
子供たちのあらゆる疑問に専門家が回答する「The Conversation」(2019年9月26日付)の質問コーナー「Curious Kids」において、心理学者の米ノックス大学コーネリア・ダドリー教授は、高齢者が新しい音楽を嫌う理由について回答した。
「私が10代の頃、父は私が好きな音楽にあまり興味がありませんでした。父にとってそうした音楽は『雑音』にしか聞こえず、一方で自分が聴く音楽は『美しい』とよく言っていました。この姿勢は、彼の生涯を通じて変わりませんでした。80代になっても、50年前のビートルズの曲を使ったテレビコマーシャルの最中に、私に向かって『俺は今の音楽が好きじゃないんだ』と言ったことがあります」(ダドリー教授)
こうしたことは、多くの人が経験しているだろう。なぜ、お年寄りは新しい音楽を嫌うようになるのか。ダドリー教授によると、音楽の好みは13〜14歳で固まり始め、20代前半にはほとんど決まってしまうことがこれまでの研究で分かっているという。実際33歳になると、ほとんどの人が新しい音楽を聴かなくなるという調査結果もあるそうだ。また、その人が10代前半の時代にリリースされ人気を博した曲は、その後の人生でも同年代の人々の間でかなりの人気を維持する傾向にあるという。
これには、まず生物学的な理由が考えられるとダドリー教授は言う。和音、リズム、メロディーの違いを識別する脳の機能は、年齢とともに低下すると言われており、そのため、年配の方にとって新しい曲やあまり知らない曲は実際に「同じように聞こえる」のかもしれないとのことだ。
しかし、ダドリー教授はもっと単純な理由があると述べている。それは社会心理学で「単純接触効果」と呼ばれるものだ。これは何かに接触すればするほど、それを好きになる傾向のことを言う。

10代前半の頃は、音楽を聴いたり、ミュージックビデオを見たりする時間は、多くの人にとって比較的長いと考えられる。学校ではお気に入りの曲やアーティストの話題で持ちきりになり、音楽が日常に溶け込んでいることだろう。しかし、30歳を超えると、仕事や家庭の忙しさに追われて、新しい音楽に出会う時間が少なくなっていき、ちょっとした時間に聴くのは若い頃に聞いていたお気に入りの曲になるだろう。
10代の頃に経験する感情は、その後に経験する感情よりも激しいことが心理学で分かっているとダドリー教授は話す。また、強烈な感情は、より強い記憶や嗜好と関連することもわかっているため、10代の頃に聴いた曲が記憶に残り、愛着が湧くのはそのためかもしれないとのことだ。
高齢者が新しい音楽を避ける傾向にあるのは自然の摂理だとダドリー教授は言う。ただ、だからと言って若者の音楽を好きになれないというわけではなく、教授自身も自身の子供が10代の頃に聴いていた曲を好きになった経験があるそうだ。
参考:「The Conversation」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊老人はなぜ新しい音楽を嫌うのか? 好みが固定化するのは●●歳、学者が解説!のページです。音楽、単純接触効果、社会心理学などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで
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