「火星に巨大なクモ!?」探査車が捉えた多脚の奇岩に世界が震撼… SNSで拡散した衝撃画像の正体とは

SNS上には度々、火星表面で撮影されたとされる不可解な物体の画像が投稿され、地球外生命の痕跡ではないかと話題を呼んできた。
2026年8月にも、まるでクモのような脚を持つ奇妙な岩が探査車によって撮影されたとする画像がFacebookやRedditで拡散した。だが、ファクトチェック機関Snopesが検証した結果、この画像には看過できない不自然な点がいくつも見つかったという。
果たして火星に本当に「クモ型の岩」は存在するのか——。
「巨大クモの岩」画像が世界中で拡散
問題の画像が広まったきっかけは、Facebookページ「Space Journey」が8月2日に投稿した1枚だった。
添えられたキャプションでは、火星で見つかった奇妙な岩がクモの脚のような形状をしていることが好奇心を呼んでいるとしつつ、これは生命の証拠ではなく自然の地質活動によって形成された珍しい岩石だ、という趣旨の説明がなされていた。
この画像はその後もFacebookやRedditの複数のアカウントで再投稿された。Snopesの読者からも、この画像がAIによる加工や生成を経ていない本物かどうかを問い合わせる声が編集部に相次いだという。
影の向きと撮影日から発覚した矛盾
Snopesはまず画像をGoogleレンズで逆画像検索にかけ、続けて「Mars spider rock formation」というキーワードで複数の検索エンジンを使って調査を行った。
もし本物であれば、NASAの公式サイトに掲載されているはずであり、大手メディアが報道していてもおかしくない。しかし、そのような形跡はどこにも見つからなかった。
さらに画像そのものにも不審な点があった。画像内の探査車の底面には影が落ちていなかった一方で、隣にある「クモ型の岩」にはくっきりとした影が確認できたのだ。同じ光源のもとで撮影されたのなら、両方に影ができていなければ不自然である。
加えて、画像下部に記されていた撮影情報も辻褄が合わなかった。テキストには探査車キュリオシティが「Sol(火星日)3987」に撮影したとあったが、NASAの記録によればSol3987は2023年10月24日にあたり、実際にその日送信された画像は別のものだった。
しかも画像の表記ではSol3987が2024年9月11日または11月9日と換算されており、火星日の計算そのものが誤っていた。NASAがこうした基本的な変換ミスを犯すとは考えにくい。
FacebookとAI判定ツールが下した結論
決め手となったのは、画像自体に付されていたラベルだった。Facebook上で見つかった2件の投稿には、いずれも「AIコンテンツ」というラベルが付与されていた。
これはFacebookが、GoogleのSynthIDなど、AIツールが画像生成時に埋め込むデジタル的な痕跡を検知した際に表示する仕組みだという。
Snopesはさらに、Meta社が提供するAI識別ツールにもこの画像をアップロードして検証した。その結果、同社の生成AIツールによって作成された画像であるとの判定が下された。
Snopesはこうしたツールの判定のみを根拠とはせず、他の証拠と組み合わせた上で「フェイク(捏造)」の評価を下したと説明している。
なお、Snopesは同月、スペースXのロケットが月に衝突したとする偽画像についても出所を追跡し、フェイクと結論づけたばかりだった。宇宙をテーマにしたAI生成画像は、火星の岩に限らず次々と生まれているようだ。
「百聞は一見に如かず」ということわざがあるが、AI画像が氾濫する時代において、その「一見」こそが最も疑ってかかるべき代物になりつつあるのかもしれない。火星に本当にクモ型の岩が存在するかどうかは、今後NASAが届ける本物の写真が証明してくれるのを待つほかなさそうだ。
参考:Snopes、ほか
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2024.10.02 20:00心霊「火星に巨大なクモ!?」探査車が捉えた多脚の奇岩に世界が震撼… SNSで拡散した衝撃画像の正体とはのページです。火星、クモ、AIなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで