火星の空に浮かぶ「あり得ない黒点」と、地表を歩く“クラゲ型UFO”。探査車キュリオシティが撮影した不可解な異物の正体

火星の空に、そこにあるはずのない黒い影が写り込んでいた。NASAの火星探査車キュリオシティが撮影した1枚の写真が、撮影から2年以上を経てX(旧Twitter)上で拡散し、「火星にUFOがいる」との憶測を呼んでいる。
しかも火種はこの1枚だけではない。細い2本の脚の上に黒い塊が乗ったような「何か」の写真も、SNSで改めて話題を集めている。こちらはTOCANAでも先日一度取り上げた一枚だ。
2024年4月10日、ゲディズ・ヴァリス尾根の空に浮かんだ黒点
問題の写真が撮影されたのは2024年4月10日。キュリオシティはゲイル・クレーター内部、シャープ山(マウント・シャープ)の低斜面を走行し、ゲディズ・ヴァリス尾根と呼ばれる地形へ南西に向かっていた。
この尾根は、水の流れか地滑り、あるいはその両方によって形づくられたとされる、古代の水路のような構造だ。
写っているのは岩だらけの斜面と遠方の峰々という、火星ではありふれた光景。ただし地平線の上空に、周囲と明らかに質感の異なる黒い塊が「浮かんでいる」ように見える。
今月、Xユーザーのカリ・シヴェルツェン氏がこの画像を改めて投稿すると、地球外生命の活動を示す証拠ではないかという反応が一気に広がった。
ただし手がかりは1フレームのみ。飛行体であることも、そもそも実体を持つ物体かどうかすら、この1枚からは裏づけられない。
NASAの火星ヘリコプター「インジェニュイティ」説も早々に消えた。撮影当時、この機体は約3700km離れたジェゼロ・クレーターで飛行不能の状態にあったからだ。
「細い2本脚の影」は、1分足らず前の写真には写っていなかった
あらためて注目を集めているのが、先日も紹介した別のキュリオシティ画像から見つかったとされるもう一つの異物だ。

撮影日は2023年8月20日、米東部時間の午後6時27分ごろ。パノラマ画像には埃っぽい地表と岩の丘、遠くに横たわる山塊が広がる。
問題は左端だ。大きな黒い胴体のようなものが、細い2本の脚の上に立っているかのような小さな影が写り込んでいた。
さらに関心を集めたのが、撮影のタイミングである。同じ場所を1分足らず前に撮影した画像には、この影がまったく写っていない。つまりこの「何か」は、わずか数十秒の間に現れたことになる。
加えて、この写真はその日にNASAのサイトへ公開された最後の1枚だった。次の画像が撮られたのは約2時間後で、カメラはすでに別の方向を向いている。
影がその後も移動したのか、ローバーに近づいたのか、それとも単なるカメラの不具合だったのか。それを確かめられる後続の写真は公開されていない。
独立系の火星研究者ジャン・ワード氏は、この物体をクラゲ型のUFO/UAPと表現し、地表と何らかの相互作用をしているように見える、三脚状の構造物を思わせる、と指摘した。SNS上では映画『宇宙戦争』の巨大な歩行機械を連想する声も上がっている。
塵か、宇宙線か——NASAが崩さない「知的生命は見つかっていない」
懐疑的な見方も当然ある。挙がっているのは、舞い上がった塵、カメラのアーティファクト(撮像上の異常)、宇宙線がイメージセンサーに衝突した際に生じるノイズ、そして単純な画素の破損だ。
特に2023年の「2本脚の影」は、実体は壊れたピクセルの集まりに過ぎないという指摘が多い。惑星探査機の画像で宇宙線由来のノイズが出るのは珍しくない。
一方、NASAの立場は一貫している。地球外生命の存在を裏づける信頼に足る証拠は見つかっていない、という見解を長年維持してきた。
2025年9月には、パーサヴィアランスが採取したサンプルから、火星の古代微生物の痕跡としては最も明確な兆候を得たと発表した。だが、それはあくまで微生物レベルの話。知的生命の兆候が確認されたことは一度もない——というのが、NASAとホワイトハウス双方が崩していない公式見解だ。
キュリオシティは14年にわたり、火星がかつて微生物を育める環境だったのかを調べ続けてきた。その膨大な画像アーカイブから、いま人々が血眼になって探しているのは微生物ではなく、はっきりとした「形」を持つ何かだ。
塵の粒か、壊れた画素か、それとも本当にそこに何かが立っていたのか。手元にある判断材料は、あの1分足らずの空白と、その後2時間途切れた画像記録しかない。次に同じ地点へカメラが向けられたとき、公開される写真とされない写真がどう分かれるのか——注視すべきは、むしろそちらなのかもしれない。
参考:Daily Mail、ほか
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2024.10.02 20:00心霊火星の空に浮かぶ「あり得ない黒点」と、地表を歩く“クラゲ型UFO”。探査車キュリオシティが撮影した不可解な異物の正体のページです。火星、クラゲ型、UAPなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで