「2008年の金融危機を的中させた男」が新たに警告 —— AIバブル崩壊で”社会崩壊”へ、この1〜2年が危ない!?

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 世界を熱狂させるAI投資ブームの足元で、不気味な予兆を嗅ぎ取った男がいる。かつてリーマン・ショックを予見した英国の名物ジャーナリストが、いま「AIが引き金となる世界的な金融崩壊」が迫っていると訴え始めた。しかも彼が語る最悪のシナリオは、単なる株価暴落では終わらない——。

2008年危機とパンデミックを言い当てた男の新たな警告

 その人物とは、英ITVニュースの政治編集長を務めるロバート・ペストン氏(66歳)。単なるテレビの評論家ではなく、2008年の金融危機をいち早く見抜いた実績を持つジャーナリストとして知られている。

 英BBCでは2006年から2015年までビジネス編集長などを歴任し、金融機関ノーザン・ロックの経営危機をスクープするなど、経済の地殻変動を掘り当ててきた。それ以前も有力紙で経験を積んだ、いわば「危機報道」の専門家だ。

 さらに彼は、後に新型コロナのパンデミックへとつながる中国での感染症流行についても、早い段階で英政府に警鐘を鳴らしていたという。二度にわたり時代の潮目を先読みしてきた人物が、いま次なる標的として名指ししているのが「AI」なのである。

「1920年代末」を思わせる過熱と、崩壊のシナリオ

 ペスト氏が最も危険視しているのは、AI開発をめぐって世界の市場に渦巻く異様な熱狂だ。彼は、今後1〜2年以内に世界規模の深刻な金融崩壊が起きかねないと本気で懸念しているとの見解を示している。

 その根拠が、AI向けのデータセンターや発電所の建設に投じられている目もくらむ規模の資金だ。加えて、宇宙開発企業スペースXが株式市場に上場した際の異常な高揚ぶりは、まるで世界恐慌前夜の1920年代末を思わせる、と警告している。

 問題は、これほどの巨額投資に見合う利益が本当に生み出されるのかという点だ。

 ペスト氏は、期待ほどの収益が上がらなければ企業は次々と破綻し、投資家は一斉に資金を引き揚げ、市場は大きなショックに見舞われると予測する。実体を伴わない期待だけが膨張したバブルは、いつか必ず弾ける——その歴史的教訓を、彼は現在のAIブームに重ねている。

崩壊してもインフラは残る、だが「働く場所」が消える

 興味深いのは、ペスト氏がAIそのものを否定しているわけではない点だ。むしろ彼は、AIによる産業革命が蒸気機関の登場以来もっとも重要な変革になり得るとの見方を示している。

 引き合いに出すのは19世紀イギリスの鉄道バブルだ。1840年代、鉄道株への熱狂は最終的に崩壊したものの、敷かれた線路そのものは残り、その後の社会を支えた。同じようにAIも、たとえ金融崩壊が起きても築かれたインフラは生き残るだろう、というのが彼の読みである。

 だが、その先にこそ彼が本当に恐れるものがある。AIとロボットが膨大な数の仕事を人間から奪い、失われた雇用を埋める新たな働き口が従来のようには生まれないかもしれない、というのだ。職を失った人々は、いったいどうやって生きていけばいいのか、と彼は率直に問いかける。

 そして描かれる最悪の連鎖は社会の根幹にまで及ぶ。大量の人々が職を失えば所得税を納める者がいなくなり、政府は公共サービスを維持できず、やがて社会そのものが崩壊しかねない——彼はそこまで踏み込んだ懸念を口にしている。こうした未来像は、最新小説『The Kill Switch(キル・スイッチ)』にも色濃く反映されているという。

 ただし本人は、自らを悲観論者だとは考えていないと強調する。むしろ根っからの楽観主義者だと自認したうえで、起こり得るディストピアをあえて直視することこそ、その現実化を防ぐために必要なのだと語っているのだ。

 二度も時代の危機を先読みした男の予言は、はたして三度目の的中を見るのか。それとも警告ゆえに回避される「外れた予言」となるのか。世界がAIの熱狂に沸くいま、その声に耳を澄ます価値はありそうだ。

参考:Mirror、ほか

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