「ビッグバンの前に宇宙も宇宙人も存在した」ノーベル賞科学者ペンローズが主張！前世の宇宙と共形サイクリック宇宙論とは？

2020.10.10 10:00 編集部

　科学を発展させてきたのは常に同時代人にとってクレイジーな理論だった。ペンローズ卿も、自説が“クレイジー”であることを誇らしく思ってさえいるのではないだろうか。科学界の保守的な性格はなにも今に始まったことではない。共形サイクリック宇宙論も長い時間をかけて受け入れられていく可能性は十分にある。

　また地球外生命体についてもペンローズ卿の主張はぶっ飛んでいる。

「私の見るところ、地球外生命探査の問題は、宇宙人がたとえいるとしても、彼らは人類よりもずっと前から存在しているだろうということです。以前、私は同僚とともに、ビッグバン以前の前宇宙時代から存在する知的生命体が、人類と通信する可能性を論じた論文を発表したことがあります」（ペンローズ卿）

　さらに、意識についても「量子脳理論」というSF小説顔負けの理論を展開している。脳内の微小管（マイクロチューブル）という極小の場所に量子情報として意識が貯蔵されており、死後にも意識の量子情報は破壊されずに、そのまま宇宙全体に散らばっていくというのだ。

　ペンローズ卿はこうした「馬鹿げたアイデアで遊ぶことで、自分の知識の枠内で満足しないでいられる」と述べているが、そのとどまることを知らない知的好奇心は89歳という年齢を一切感じさせない。この調子なら２度目、３度目のノーベル賞受賞も夢じゃないかもしれない。今後の活躍にますます期待したい。

参考：「The Independent」、ほか

TOCANA編集部

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