「新型コロナウイルスワクチンが人を危険に晒している6つの状況証拠」を東大教授が解説!

 災厄を覆い隠せても、身近に増殖させているようでは解決にはなってない……というのはその通りですが、「経済を回せる」という莫大なメリットゆえにすべて免罪です。良き市民たるもの、個人的リスクより社会的コスパを重んじるよう学習済みなので、当局の号令に従って何度でも腕を差し出すでしょう。

 ちなみにアメリカの調査では、ワクチンを拒む「良からぬ市民層」の比率は、学歴が上がるにつれて減るのだそうです。ただし修士号取得あたりを境に逆転し、博士号取得者で最多、という結果になりました[15]。戦争協力の度合いと同じU字パターン。そこそこ教養ある人々が最も規範順応的なのに対し、ガチの学識層は感情先行の流れに不吉なにおいを嗅ぎ取って、地下にもぐったり外国へ亡命したりするわけです。

米国における学歴別のワクチン忌避率を示すグラフ。左から「高校卒業もしくはそれ以下」、「大学中退」、「学士」、「修士」、「法務博士などの専門職学位」、「博士」となっている。画像は「UnHerd」より

 コロナ禍の厄介なところは、亡命先が見当たらないこと。世界中がワクチン全体主義に覆われてしまいましたから。ナチス時代に亡命科学者を大勢受け入れたアメリカも今や、ワクチン接種証明書を示さない外国人を入国禁止とする方針を発表しました……。

三浦俊彦教授

「死ぬ確率が上がってもかまわない。死因はコロナ、というレッテルさえ避けられれば」そんな良き一般市民=逆説的コロナ崇拝者たちのための唯一絶対の護符――ウイルスの毒素よりも人間界の風評・差別から身を守ってくれる至上の魔除けが、まさにワクチン接種証明書なのです。

[15] https://unherd.com/thepost/the-most-vaccine-hesitant-education-group-of-all-phds/ 日本でも類似の調査はなされている。https://www.rieti.go.jp/jp/publications/summary/21090008.html

文=三浦俊彦

1959年生まれ。東京大学総合文化研究科博士課程単位取得退学。現在、東京大学文学部教授。専門は、美学・分析哲学。和洋女子大学名誉教授。著書に『バートランド・ラッセル 反核の論理学者:私は如何にして水爆を愛するのをやめたか』 (学芸みらい社、2019年)、『エンドレスエイトの驚愕: ハルヒ@人間原理を考える』(春秋社、2018年)、『改訂版 可能世界の哲学――「存在」と「自己」を考える』(二見文庫、2017年)など。
Twitter:@tmiura_bot

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