悪魔6体に憑依された少女アンネリーゼ、壮絶死の実態とは? 真っ黒い眼球、鉤爪も生え…
※ こちらの記事は2020年10月29日の記事を再掲しています。
南米やアフリカを中心に今でも悪魔祓いの儀式は頻繁に行われているが、ホラー映画『エミリー・ローズ』のモデルとなったアンネリーゼ・ミシェル(ミハエル)の一件は、詳細な記録と神父に対する裁判が行われたという点で特異な事件だ。海外サイト「Bugged Space」(3月16日付)を参考にその詳細を紹介したい。
1952年、アンネリーゼはドイツ・バイエルン州ライプルフィングのカトリック教徒の家庭に生まれた。敬虔なカトリック教徒として育ち、明るく人から好かれる性格の女性だったと評されている。しかし1968年、16歳の時に胸に何かが押し付けられるような感覚を覚え、意識を喪失して以来、精神に不調をきたすようになった。
11カ月後に同じ症状を訴えたアンネリーゼは、母親とともにかかりつけ医のリュティ医師のもとを訪れる。しかし、あらゆる検査で異常がなく、ある種の発作だろうと考えられた。その後3年の間にアンネリーゼは同様の症状を2回経験したため、抗てんかん薬を処方された。
だが、その後も症状は悪化していき、1973年には寝室で奇妙なノック音を聞くようになり、果てには「地獄に落ちろ」という幻聴まで聞くようになったそうだ。そうした中、ある日、母親はアンネリーゼが異常な目つきで聖マリア像を睨みつけているところを目撃した。その時の様子を母親は「目が真っ黒く染まり、手にはかぎ爪が生えているかのように見えた」と述べている。
リュティ医師はアンネリーゼを一目見て「悪魔が彼女に中にいる」と直感したという。奇妙なことにアンネリーゼの近くには焦げた糞便のような悪臭が充満していたそうだ。この頃になると、アンネリーゼはあらゆるものに悪魔の顔が見えるようになり、「地獄で腐れ」、「お前は呪われている」といった悪魔の声まで聞こえるようになる。
精神病が疑われたため、フロイト派の精神科医の診察を受けたが、ここでも“てんかん”だと診断され、より強い抗てんかん薬を与えられただけだった。その後もアンネリーゼの妄想は悪化していった。毎日全裸で400回のスクワットをこなし、床を這いつくばって犬のように吠えて、クモやハエ、死んだ鳥の頭を食べ、失禁した自身の尿を舐めるようになったという。
遂にアンネリーゼは自分が悪魔にとりつかれていると確信し、神父エルンスト・アルトに助けを求めるに至った。アルト神父は「アンネリーゼはてんかん患者には見えなかった」と述懐しており、悪魔祓いの許可を司教に要請。約400年前 1614年の儀典書に従い、地元の司祭であるアーノルド・レンツ神父とともにに悪魔祓いを行う許可を与えた。
1975年9月24日、最初の悪魔祓いが行われ、レンツ神父は儀式の最中に音声の録音に成功した。この時、悪魔祓いに同席したアルト神父は信じられない言葉をアンネリーゼが口にするのを聞いた。彼女は「フライシュマン」という神父の名を口にしたのだ。フライシュマンは16世紀のカトリック司祭で、後に悪行のため教会から破門された人物であるが、アンネリーゼがその人物を知るはずがないとアルト神父は言う。アンネリーゼは計6体の悪魔に憑依されていると判断され、それぞれ、ルシファー、カイン、イスカリオテのユダ、アドルフ・ヒトラー、ネロと名付けられた。
儀式は1975年から76年の10か月間にかけて、週に1、2回の頻度で、計67回も行われた。時には1セッションだけで4時間もかかるほどだったが、その効果は乏しく、アンネリーゼは自分や人に噛みつくようになっていったそうだ。儀式の最中アンネリーゼは「現代の教会にはびこる背教的な司祭と道を踏み外した若者の償いのために死ぬ」としきりに語ったという。
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