【地球温暖化の未来】牛肉やチョコが食卓から消える!? 研究者が警告する「気温+4℃の世界」と培養食品の台頭

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 地球の気温が産業革命前より4℃近く上昇したら、私たちの食卓と森はどう変わるのか。そんな問いに、オーストラリア・マッコーリー大学の研究チームが本気で向き合った。

 研究成果は学術誌『Australian Journal of Botany』に掲載され、火災、食糧、生態系という3つの側面から2100年の世界像を描き出している。

 舞台となっているのはオーストラリアだが、研究チームは論文の中で、ここで示した変化のパターンは世界全体に当てはまるとの見解を示している。日本を含む世界中の未来に関わりうる内容と言えそうだ。

山火事が「日常」になる世界

 研究チームがまず警鐘を鳴らすのが、気候変動によって「fire weather」と呼ばれる、火災を助長する気象条件が世界各地でより頻繁かつ激烈になるという予測だ。

 論文著者の一人であるマーク・ウェストビー教授は、雨林のような植生タイプは、高温の山火事が起きる間隔が十分に長く保たれることを前提に成り立ってきたと説明している。極端な火災気象が当たり前になれば、こうした生態系そのものを維持することが難しくなっていくとの見方を示した。

 近年オーストラリアで甚大な被害を出した通称「ブラックサマー」の大規模山火事、記録的な規模となった2023年のカナダの山火事シーズン、繰り返しカリフォルニアを襲う破壊的な山火事は、いずれもより高温で乾燥した気候条件と結び付けられているという。研究チームが見据えるのは、「燃える気候」がもはや例外ではなく前提となる未来だ。

牛や羊が消え、培養肉とラボ産チョコが食卓に並ぶ

 食糧生産の分野で予測されているのが、牛や羊といった伝統的な家畜飼育の大幅な縮小だ。代わって存在感を増すのが、動物の細胞を培養して作られる食肉や乳製品だという。

 この技術はすでに研究室の外へ飛び出しつつある。培養鶏肉はシンガポール、米国、イスラエルで販売が承認され、牛を使わずに精密発酵によって乳タンパク質を作り出す企業も登場している。

 気候変動の影響を受けやすいとされるチョコレートやコーヒーについても、研究室で育てる代替品の開発が進んでいるそうだ。近年、日本でも賛否が語られる「培養肉」の存在感は、2100年には食卓の景色そのものを塗り替えているかもしれない。

遺伝子編集で外来種を「間引く」未来

 生態系保護の切り札として研究チームが挙げるのが、遺伝子編集技術による外来種の抑制だ。ネズミ、ラット、オオヒキガエルなど、在来の野生生物に深刻な被害をもたらしている侵略的外来種を、選択的に減らす手法が想定されている。

 すでに疾病を媒介する蚊の個体数を抑えるため、遺伝子操作を施した蚊を開発する研究が各地で進められており、同様の技術が将来、より幅広い生物種に応用される可能性があるという。

「気候変動」「培養食品」「遺伝子編集」——研究チームが提示したこの3つのキーワードは、決して絵空事の未来予測ではなく、すでに現在進行形で動き出している技術や現象の延長線上にある。

 2100年の世界が本当にここまで変わるのかは誰にも断言できない。だが、山火事、食卓、生態系という私たちの生活に直結する領域で、確実に変化の兆しが積み上がっていることは確かなのだろう。

参考:Daily Mail、ほか

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