【TOCANA的UMAファイル #02】「ミッシー」── 正体はほぼ判明しているのに、証言だけが化け続ける東京のUMA

東京都葛飾区、水元公園。都民の憩いの場である国営公園の水辺に、体長30センチほどの黒っぽいネズミのような生き物が棲みついているという。
名前はミッシー。正体はもうほとんど割れているのに、なぜか目撃談の中には「あれは体長3メートルの爬虫類だった」と言い張る人が交じっているらしい。同じミッシーのはずなのに、大きさも生き物の種類も、まるで噛み合っていない。
基本データ
名前:ミッシー
生息地:東京都葛飾区・水元公園(隣接する千葉県市川市でも同様の目撃例あり)
初出:はっきりしないが、1970〜80年代ごろから噂されるようになったという(時期には諸説ある)
姿:体長30センチ前後、黒っぽいネズミに似た姿。水辺に潜み、夜行性であまり人目にはつかない
由来:江戸川流域の“元祖”UMA「マツドドン」に似ていることから「新マツドドン」とも呼ばれ、その後ミッシーの通称が定着したという
事件簿
話は隣町、千葉県松戸市から始まる。1972年、江戸川の古ヶ崎水門付近で、体長2メートル、頭が丸く赤ら顔にヒゲ、口には牙が2本、鳴き声は猫に似ているという怪物が目撃された。
命名したのは松戸市役所の「すぐやる課」。市民の困りごとに即対応する部署として1969年に発足し、1975年までに全国315の自治体が真似をしたという、れっきとした実務部門である。その職員が「松戸に出て、トドに似てるから」という理由で名付けたのが、マツドドンだったという。
このマツドドン、2010年にはUMA研究家・中沢健氏が現地調査の末に撮影に成功し、東京スポーツ紙上でスクープとして報じられたと伝わる。全身は茶褐色、鋭い牙と爪、長い手足を持つ生き物だったといい、中沢氏はこれを「水棲哺乳類のハイブリッド」とする仮説を発表したそうだ。
そして、このマツドドン人気に引っ張られる形で、対岸というべき葛飾区の水元公園と、千葉・市川市周辺でも似たような生き物の目撃が相次いだ。ただしサイズはぐっと小ぶりで、体長30センチほどの黒っぽいネズミ型。いつしかこちらは「ミッシー」と呼ばれるようになったという。
ホントカナ?
正体候補として最有力なのは、外来種のマスクラットである。北米原産の半水生ネズミで、戦前は毛皮用に輸入され、戦後野生化して江戸川水系に広がったとされる。
現在は特定外来生物に指定されており、水元公園・市川市の両方で生息が確認済み。体の大きさも見た目も生態も、ミッシーの目撃証言とよく一致する。

ところが、陸に上がった個体を見たという人の証言だけが、なぜか様子が違う。「あれは間違いなく爬虫類で、体長は3メートルはあった」というのだ。
体長30センチの外来ネズミと、体長3メートルの爬虫類。同じミッシーの目撃談のはずなのに、大きさは10倍、そもそもの生物の分類からしてまるで別物になっている。正体がほぼ割れている数少ないUMAのひとつなのに、証言だけは一向に足並みが揃わない――それがミッシー最大の矛盾である。
TOCANA的まとめ
国営公園という、日本でもっとも“お堅い”部類の土地に、なぜUMAが棲みつけたのか。種を明かせば、お隣・松戸市役所の実務部署までもが大真面目に怪獣を命名し、UMA研究家が本気で撮影に乗り出すほどの土壌が、すでに江戸川流域にできあがっていたからだろう。
ミッシーはいわば、その“本家”の看板に相乗りする形で生まれた、都会の小さな分家である。正体がマスクラットだろうと何だろうと、この流域は怪獣を飼うのをやめられないらしい。
トリビア
ミッシーの“本家”マツドドンを命名した松戸市役所「すぐやる課」は、マツモトキヨシ創業者・松本清氏が松戸市長時代に立ち上げた実在の部署だという。市民の要望に即対応する行政改革のモデルケースとして全国的に有名になった、その生真面目な部署が、片手間で怪獣の名付け親にもなっていた──というのが、この一帯のUMA濃度の高さを物語っている。
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2024.10.02 20:00心霊【TOCANA的UMAファイル #02】「ミッシー」── 正体はほぼ判明しているのに、証言だけが化け続ける東京のUMAのページです。未確認生物、UMA、TOCANA的UMAファイルなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで

