消えた3時間と変色した車体… スペインの国道で起きていた「UFOミッシングタイム」の怪!実在しない給油所に消えた男の正体とは?

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 UFO目撃談の多くは、空に光が現れ、そして消えるまでの数分間で完結する。だが、ごくまれに話がそこで終わらないケースがある。物体が去ったあと、当事者の記憶から数時間がまるごと抜け落ちてしまうというものだ。

 スペインのラジオパーソナリティ、ペドロ・マテオ氏がUFO研究機関「ヒスパニック・ユーフォロジー研究所(IHU)」の取材に語った体験は、その典型だ。しかも彼が失ったのは、時間だけではなかった。

早朝の国道に現れた「超高層ビルのような」円盤

 1977年6月26日。マテオ氏は妻のグロリア・ヒメネス氏とともに、午前5時頃サラゴサを出発した。バルセロナに住む兄と昼食をとってから、ドイツ・デュッセルドルフ行きの便に乗る予定だった。出来事を手帳に書き留める習慣があったため、日付は正確だという。

 すでに日は昇っていた。レリダ県のラス・ガリゲス地方を過ぎたあたりで、道路の反対側にそれは現れた。

 彼が取材者の手帳に描いたのは、輪郭のぼやけた楕円形だった。遠くにあるうちは気に留めなかったという。ところが物体は突然、信じられないほど滑らかに、そして無音のまま動きだし、あっという間に車の真上に迫った。

 大きさについて、マテオ氏はこう表現している。車8台分、あるいはそれ以上。真上に来たときには、まるで超高層ビルを見上げているようだったと。

 恐怖に駆られた彼の目に飛び込んできたのが、「ガソリンスタンド1000m先」の標識だった。アクセルを踏み込み、速度計を見ると160km/h。その数秒後、物体は現れたときと同じように、ふっと消えた。

「今朝は何も起きていない」と答えた、青いつなぎの大男

 体感ではほんの数秒。だが再び前方を見ると、そこにはまた「ガソリンスタンドまで1km」を示す標識が立っていた。別の標識だろう、と彼は自分に言い聞かせたという。

 ようやく着いた給油所は、幹線道路沿いのサービスエリアとは似ても似つかなかった。2本の支柱と朽ちかけた小屋、アメリカ映画に出てくるような旧式のポンプ。そこへ、ひとりの男が現れた。

 身長176cmだというマテオ氏の目測で、男は190cmほど。色あせた青いつなぎを着ていた。

 夫妻が空で見た物体について尋ねると、男はサンドイッチのようなもので顔を覆い隠し、今朝は何も起きていないと答えたきり、小屋へ引っ込んでしまった。給油する気にもなれず、夫妻はその場を後にしたという。

 そして数年後。同じ地域を訪れた夫妻は、あの給油所を探した。だが、そんなガソリンスタンドは初めから存在しなかったことが分かったのである。

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空港の時計が示した3時間の空白と、同じ道で繰り返される「失われた時間」

 異変が決定的になったのは、バルセロナに着いてからだ。残り1時間ほど、午前11時には空港に到着する計算だった。ところが実際に時計を見ると、針は午後2時15分。およそ3時間が、説明のつかないまま消えていた。兄との昼食は流れ、夫妻は飛行機にぎりぎりで滑り込んだ。

 異常はそれだけではなかった。車内の音楽カセットはすべて内容が消え、再録音を試みても録音できなくなっていた。ダッシュボードの遠近両用眼鏡は消失。赤かった車体は、屋根とボンネット、助手席側だけがピンクがかった色に変わっていたという。さらに夫妻はいずれも、後に原因不明のイボができたと語っている。

 IHUの記録を追うと、同じアラゴン地方の道路では類似の証言が繰り返し集まっている。

 1976年4月2日、モンソン近郊の国道N-240号線では、ある夫妻が高さ3.5m・幅7〜8mほどの「押しつぶした洋梨」のような物体に遭遇した。物体は路面から50cmほどに浮かび、回転花火のような火花を放っていたという。それが去った直後、二人は途中の集落を通った記憶がないままサン・ロマンの宿泊施設の前におり、15分ほどの空白があったと証言している。

 1968年11月1日のロス・モネグロスの道路では、兵役中の5人が同時に異変に遭った。エンジンが止まり、ラジオは沈黙し、腕時計まで停止。500mほど先には闘牛場ほどの円盤が降りていたという。約3分後にそれが上昇すると、車の機能はすべて元に戻ったと記録されている。

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 ミッシングタイムとされる現象は、極度の恐怖による記憶の断裂や時刻の誤認で説明できるという見方も根強い。実際これらの証言は当事者の記憶に依拠しており、検証可能な物証は残されていない。

 だが、車体の変色、消去されたカセット、そして「実在しない給油所」。マテオ氏が語った細部は、思い違いという説明の枠からわずかにはみ出している。あの朝、レリダの国道で何が起きていたのか。答えを持っているとすれば、青いつなぎの大男だけなのかもしれない。

参考:Inexplicata – The Journal of Hispanic Ufology、ほか

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