″ハエの脳”をマインクラフトに移植したら… 本物の虫のように怯え、腹を空かせ、恋に落ちるキャラが誕生

「虫の脳みそをゲームに入れたら何が起きるか」——そんな誰もが一度は妄想しそうな実験を、実際にやってしまった人物がいる。
YouTuberの「Ro0ney」氏は、2024年に国際的な研究プロジェクトが公開したショウジョウバエの脳の設計図を、あの国民的サンドボックスゲーム『Minecraft(マインクラフト)』の世界に移植した。
その結果、ゲーム内のキャラクターが本物の虫のように怯え、腹を空かせ、そして恋に落ちるという、なんとも奇妙な光景が広がったという。
「コネクトーム」というハエの脳の設計図
まず前提となるのが「コネクトーム」という耳慣れない専門用語だ。
これは脳の中の神経細胞が、どの細胞とどうつながっているかを網羅した「配線図」を指す。人間の脳では未だ全容解明には程遠いが、ショウジョウバエほどの小さな脳であれば、全ての結線をマッピングすることが可能になってきている。
Ro0ney氏が使ったのは、まさにこのハエの脳の配線図をコンピュータ上で動くようにシミュレートしたモデルだ。ただし本物の生きた脳そのものではなく、視覚・音・触覚といった簡略化された情報を受け取って反応する、いわば「脳のレプリカ」である。
Minecraftの中で目覚めた「ハエらしさ」
このレプリカ脳をマインクラフトのキャラクターに接続したところ、驚くべきことに本物のハエさながらの行動が次々と再現された。
近づいてくる物体には反射的に体を回転させ、跳んで逃げる「恐怖反応」。歩き回るたびにエネルギーを消費していく「空腹システム」。一度通った道を覚え、効率よく移動先を探す「学習機能」。
中でも一番の話題になったのが求愛行動だ。オスのハエのモデルを積んだキャラクターは、メスの代役として用意されたミツバチのアバターをひたすら追いかけ回し、羽音を立ててアピールを続けたという。
たかがゲームのキャラクターに、なぜここまで「生き物らしさ」が宿るのか。それは脳の配線そのものが、行動のパターンをすでに内包しているからに他ならない。
その行動、「意識がある」と言えるのか
ここまで聞くと「マインクラフトのキャラに意識が生まれた」と早合点したくなるが、専門家たちの見立てはもっと慎重だ。
行動が本物そっくりに見えることと、そこに「意識」が宿っていることはイコールではないという指摘がある。コンピュータ上で台風の動きをどれだけ精密にシミュレートしても、実際に基盤が水浸しになったり壊れたりするわけではない——それと同じ理屈だ、というわけである。
つまり、脳の配線をなぞって同じ反応を再現できたとしても、それが「感じている」ことの証明にはならない。行動と意識は、似ているようでまったく別の階層の話なのだ。
とはいえ、この実験自体は「Consciousness」という名のMod(改造データ)として一般公開されており、今後さらなる研究や検証に活用される計画だという。
意識の正体は今も科学最大の謎の一つだ。虫けら一匹の脳の中にすら、まだ人類が説明しきれない何かが眠っているのだとしたら——ゲームの中で恋に走るハエの姿も、少しだけ愛おしく見えてくる…かもしれない。
参考:IFLScience、ほか
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2024.10.02 20:00心霊″ハエの脳”をマインクラフトに移植したら… 本物の虫のように怯え、腹を空かせ、恋に落ちるキャラが誕生のページです。移植、脳、ハエなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで


