老化速度を競う「若返りオリンピック(RO)」とは? 1万5000人が参加するアンチエイジング競技会の全貌と危険性

一部のセレブたちの間で“アンチエイジング競技会”が行われているようだ。身体の若さを競う“若返りオリンピック”に1万4000人以上が参加しているのだ――。
■1万5千人が参加する“若返り五輪”とは
テクノロジー起業家であり、長寿の提唱者でもあるブライアン・ジョンソン氏が創設した「若返りオリンピック(Rejuvenation Olympics)」は、アンチエイジング愛好家たちの健康への執着をエンターテインメントのレベルへと引き上げている。
ジョンソン氏は若返り実験として17歳の息子から血漿の輸血を行ったことでも知られている“バイオハッカー”である。
競われているのは老化速度(pace of aging)の数値だ。このコンテストを運営する会社が血液検査によって暦年あたりの身体の老化速度を算出しているのだ。この数値は学術的には生物学的な老化のスピードを測定した数値であるダニーデン・ペース(DunedinPACE)に基づいている。
この若返りオリンピック(RO)には現在1万4747人がエントリーしており、ランキングトップは創設者のブライアン・ジョンソン氏本人でその老化速度スコアは0.5である。つまり現在のジョンソン氏にとっての生物学的な1年は0.5年、つまり1年で6カ月しか歳を取らないのだ。

40カ国から参加者が集まるROに出場するには、エピジェネティクス検査会社「TruDiagnostic」による検査を3回受ける必要があり、最後の検査は2年以内に行われたものでなければならない。
この検査では、最大180種類のバイオマーカーと、心臓、脳、肝臓など11の主要臓器の状態を測定し、現在の年齢と老化の速度を把握するとともに、各種サプリメントの推奨も行われている。
参加者たちはそれぞれ食事、運動、睡眠を軸にサプリメントをはじめとする栄養補給、場合によっては医療介入も行い多額を費やして日々、アンチエイジングに尽力しているのだ。
まさに「健康オタク」の競技会であり、不老不死にも通じる“アンチエイジング競技会”なのだが、懸念する声もあるようだ。
英紙「The Sun」によれば、長寿科学者のアンドリュー・スティール氏は、彼らの「治療法」には科学的根拠が全くないことを懸念しているという。
「私の推測では、彼は実際に寿命を縮めているのだと思います。さまざまな薬が相互作用を起こし、その効果が相殺されたり、時には副作用が生じたりすることはよく知られています」(スティール氏)
スティール氏はROが推奨するような“バイオハック”からではなく、真の長期的な成果は長寿科学からもたらされると断言している。
「人を死に至らしめるのは、病気、虚弱、あるいはインフルエンザのような病気に対する抵抗力の欠如です。しかし老化のプロセスを遅らせることができれば、寿命を延ばすことができます」 (スティール氏)
彼は寿命を延ばすことは「あり得ないSFではない」と主張し、投資を行えば平均的な人間は自立した生活を維持しながら100歳まで生きられる可能性があると述べている。
「現状では、病気が深刻化してから治療し、そこから“消火活動”を行います。しかし長寿科学はそもそも病気の発生を防ぐことができます」(スティール氏)
彼はジョンソン氏とROについて「複雑な感情」を抱いており、老化は「人生における避けられない事実ではない」という認識を広めたことは評価するものの、その科学的厳密性には疑問を抱いている。
もちろん健康に細心の注意を払って日々を送ることで間違いなく長寿とより良い人生への道が拓けてくるのだろうが、サプリメントの過剰摂取、過度な高圧酸素療法や電気刺激療法などは身体へのネガティブな影響があり得るかもしれない。
古来より“不老不死”は人々の悲願であり夢であり続けているが、一方で長寿科学研究も着実に進展してきている。確かにROは興味深い“アンチエイジング競技会”ではあるが、より長い健康寿命のためにはあくまでも科学的知見を第一の指針とすべきなのだろう。
参考:「The Sun」ほか
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2024.10.02 20:00心霊老化速度を競う「若返りオリンピック(RO)」とは? 1万5000人が参加するアンチエイジング競技会の全貌と危険性のページです。健康、不老不死、アンチエイジング、加齢、長寿科学などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで



