人間のような悲鳴を上げる未確認生物「悪魔の鳥(ウラマ)」とは? スリランカの怪鳥伝説の残酷な由来とその正体

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未確認生物(UMA)」と聞くと、ビッグフットやネッシーのような「絶対に存在しないはずの生き物」を想像する人が多いだろう。しかし、神話や都市伝説として語られてきた怪物が、実は実在する動物の「見間違い」や「未知の生態」として科学的に証明されることは、決してゼロではない。

 たとえば、18世紀から19世紀にかけて、西洋の科学者たちはコンゴの先住民が語る「アフリカのユニコーン(オカピ)」の伝説を鼻で笑っていた。しかし1900年、イギリスの探検家がその毛皮のサンプルをロンドン動物学会に送ったことで、科学者たちは完全に沈黙することになった。オカピは実在したのだ。

 そして現在、南アジアの島国スリランカ(セイロン島)において、何世紀にもわたって人々を恐怖のどん底に陥れてきた「悪魔の鳥(Devil Bird)」の正体が、ついに解き明かされようとしている。

夜のジャングルに響き渡る「拷問される人間の悲鳴」

 スリランカのジャングルには古くから、「ウラマ(Ulama)」と呼ばれる伝説の怪鳥が棲んでいると言い伝えられている。

 1907年のシドニー『サンデー・タイムズ』紙は、この鳥についてこう報じている。

「セイロン島を訪れ、ジャングルに足を踏み入れた者の多くが『悪魔の鳥』の叫び声を聞いたことがある。その畏怖の念を抱かせる音は、最も恐ろしい拷問を受けている人間の悲鳴に他ならない」

 ウラマの泣き声を聞くことは、スリランカ全土で「不吉な前兆」とされ、人々から恐れられてきた。そして、この鳥にまつわる伝承は、その悲鳴と同じくらい血の凍るような恐ろしいものだ。

 1887年の科学誌『Nature』に掲載された民俗学の記録によると、ウラマの起源は次のような悲劇的な神話にある。

 妻の浮気を疑った嫉妬深い夫が、自分たちの幼い息子を殺し、料理して、何も知らない妻に食べさせた。妻は食べている最中に皿の中に「子どもの指」が残っているのを発見し、狂乱して夜の闇へと逃げ出し、そのままウラマ(悪魔の鳥)に姿を変えてしまったという。

 つまり、ジャングルに響くあの恐ろしい悲鳴は、「夫の家から逃げ出した時の、子を失った母親の断末魔の叫び」なのだ。あまりにも救いのない、最悪の胸糞ストーリーである。

悪魔の正体は「巨大なフクロウ」か

 もちろん、この恐ろしい神話をそのまま信じる科学者はいない。

 1907年の時点ですでに、「悪魔の鳥の正体は、南アジアに広く生息する『オオフクロウ(brown wood owl)』ではないか」という現実的な推測がなされていた。

 しかし、近年の調査により、さらに「悪魔」の称号にふさわしい最有力候補が浮上している。それが「ネパールワシミミズク(spot-bellied eagle-owl)」だ。

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By N. A. Naseer / www.nilgirimarten.com / [email protected], CC BY-SA 2.5 in, Link

 世界で6番目に大きいとされるこの巨大なフクロウは、立派な「耳の飾り羽(羽角)」を持っており、暗闇で出くわせば「悪魔のような顔」に見える迫力がある。そして何より、この鳥が発する鳴き声こそが、地元の人々が「悪魔の悲鳴」と勘違いしてきた元凶ではないかと考えられているのだ。

 スリランカの医師であり作家でもあるリチャード・スピッテル氏は、著書の中で他にも「カワリクマタカ」や「ハチクマ」といった猛禽類を候補として挙げている。

「人間の悲鳴」を上げる怪鳥ウラマの正体が、最終的にどの鳥に特定されるのかはまだ議論の余地がある。しかし、その正体が「未知のモンスター」ではなく、「すでに科学的に知られている鳥類(の鳴き声)」であることはほぼ間違いないようだ。

 伝説の怪物は、ジャングルの暗闇と人間の恐怖心、そして悲惨な神話が混ざり合って生み出された「音の幻影」だったのだろう。次に夜の森で背筋の凍るような悲鳴を聞いたとしても、それは悪魔の呪いではなく、ただの「大きなフクロウの夜泣き」だと思って安心(?)してほしい。

参考:Popular Mechanics、ほか

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