震源は“深さ0キロ”! 地震計が捉えたマグニチュード3.9の「実験的爆発」の不気味すぎる正体とは=米東海岸

アメリカ東海岸の沖合で今、地震計だけが知っている「何か」が繰り返し起きている。
米地質調査所(USGS)の観測カタログに、7月28日、マグニチュード3.9の揺れが登録された。だが種別欄に記されていたのは「地震」ではなく、「experimental explosion(実験的爆発)」という耳慣れない言葉だった。
しかも、ほぼ同じ規模・同じ種別のイベントが、その12日前にも同じ海域で記録されていたのだ。
「深さ0キロ」——自然地震では出てこない数字
USGSの記録によれば、問題のイベントが発生したのは協定世界時7月28日17時12分(日本時間29日未明)。位置はフロリダ州フラグラー・ビーチの東北東およそ171キロの海上で、規模はM3.9、震源の深さは0キロと記載されている。
深さゼロとは、震源が海面か海底のごく浅い位置にあったことを意味する。プレートのずれで起きる自然地震では、まず出てこない数字だ。
そして7月16日にも、ポンス・インレット東北東およそ147キロの地点で、まったく同じM3.9・深さ0キロのイベントが記録されている。2地点の直線距離は40キロ弱。規模も深さも種別も一致している。
USGSがこうした人工的な爆発まで台帳に残すのは、高感度地震計のネットワークが爆発による地面の振動を自動的に拾ってしまうためだ。地震学者は波形の立ち上がり方や周波数の特徴を解析し、人為的な爆発と自然地震を切り分けている。同じ枠組みで、鉱山の発破や科学目的の人工地震も記録される。
つまり「実験的爆発」というラベルは、誰かが海の上で意図的に大量の爆薬を炸裂させたという観測事実の表明にほかならない。

数万ポンドの炸薬で新造艦を殴る「実艦衝撃試験」
この海域には、以前から知られた前歴がある。米海軍が実艦衝撃試験(Full Ship Shock Trials=FSST)を実施する場所として使ってきたのだ。
FSSTは、新造あるいは改修された軍艦の至近距離で大量の爆薬を爆発させ、機雷や魚雷が近くで炸裂した状況を再現する荒っぽい試験である。過去には数万ポンド規模の炸薬が用いられたとされる。
海軍がこれを数十年にわたって続けてきた背景には、ひとつの経験則がある。艦体に目立った損傷がなくても、至近距離の爆発による衝撃だけで、戦闘に不可欠な艦内システムが機能停止してしまうことがあるからだ。船が沈まないことと、船が戦えることは別問題というわけである。
7月16日のイベントについて、海軍の担当者は、就役前の駆逐艦「テッド・スティーブンス」が予定された2回のうち1回目の試験を完了したと説明している。DDG 51フライトIII型駆逐艦の認定プロセスの一環だという。2021年には空母ジェラルド・R・フォードの試験も、同じポンス・インレット沖で行われた。
試験の系譜は古い。1987年のミサイル巡洋艦モービル・ベイ、1990年の強襲揚陸艦ワスプ、2008年のドック型輸送揚陸艦メサ・ヴェルデ、2016年の沿海域戦闘艦ジャクソンとミルウォーキー。空母に限れば、フォード以前は1987年のセオドア・ルーズベルトまで遡る。
説明欄は空白のまま——市民が知れるのは「座標と規模」だけ
公式には、被害も負傷者も報告されていない。海洋生物への環境影響に配慮したうえで許可を得た計画的な試験——それが説明のすべてである。
それでも、ネット上には困惑が広がった。同じ海域で、同じM3.9の「実験的爆発」が2週間足らずのうちに2度。何が起きているのかと問う投稿が相次ぎ、USGSの記載に何の補足説明も添えられていない点を指摘する声も上がった。
たとえば同じ7月28日、熊本県では最大震度7、M7.1の「令和8年熊本地震」が起きている。こちらは深さ十数キロ、日奈久断層の横ずれによる典型的な内陸地震だ。気象庁は発生直後から、発震機構(東北東-西南西に圧力軸を持つ横ずれ断層型)から断層の推定、国土地理院の地殻変動データまでを次々に公表した。本物の自然地震は、いわば素性が丸裸にされる。
ところがフロリダ沖の「実験的爆発」で開示されるのは、座標と規模と深さ、そして「実験的爆発」という種別名の一行だけだ。どの艦が、どれだけの炸薬で、何を確かめたのか——そこは書かれていない。市民がそれを知るのは、当事者が説明する気になったときだけである。
今回の2件が海軍の艦艇試験だった可能性は高い。地点も、規模の揃い方も、過去の実施実績とよく噛み合う。だが「深さ0キロの人工爆発」という一行は、当局が語らない限りそれ以上を何も教えてくれない。次に同じ座標へ3度目の記録が並んだとき、説明はまた後から来るのだろうか。
参考:USGS Earthquake Hazards Program、Daily Mail、ほか
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2024.10.02 20:00心霊震源は“深さ0キロ”! 地震計が捉えたマグニチュード3.9の「実験的爆発」の不気味すぎる正体とは=米東海岸のページです。地震、人工地震、地震計などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで

